
師匠シリーズ 第75話 指さし
小学校のころ、海沿いの青少年の家でクラス合宿があった。 近くの神社までの道を往復するという肝試しをしたあと、あとは寝るだけという時間帯がやってきた。 怖い思いをした直後の妙なテンションのせいか、僕...
洒落にならない怖い話・ゾッとする話・オカルト
小学校のころ、海沿いの青少年の家でクラス合宿があった。 近くの神社までの道を往復するという肝試しをしたあと、あとは寝るだけという時間帯がやってきた。 怖い思いをした直後の妙なテンションのせいか、僕...
学生時代の秋だった。 朝や夕方のひとときにかすかな肌寒さを覚え始めたころ。俺はある女性とともにオカルト道の師匠の家を襲撃した。 周囲の住宅も寝静まった夜半である。 アパートの一室から光が消えてい...
太陽の中に水しぶきが跳ねた。 それが一瞬キラキラと輝き、眩しさに目を細める。空には雲が一つだけ浮かんでいる。 目に見えない大気の層の向こうにまっさらな青い色が伸びていて、プールサイドのベンチに仰向...
大学二回生の夏だった。 俺は凶悪な日差しが照りつける中を歩いて学食に向かっていた。 アスファルトが靴の裏に張り付くような感じがする。 いくつかのグループが入口のあたりにたむろしているのを横目で見...
師匠から聞いた話だ。 大学一回生の秋だった。 僕は加奈子さんというオカルト道の師匠の家に向かっていた。 特に用事はないが、近くまで来たので寄ってみようと思ったのだ。 交差点で信号待ちをしている...
大学三回生の春。 すでに大学のあらゆる講義に出席する気を失っていた俺は、それまで以上にバイトとギャンブルを生活の中心に据えていった。 ギャンブルと言っても、競艇や競輪などのオッサン向けのものではな...
大学三回生の夏だった。 早々にその年の大学における全講義不受講を決めてしまった俺は、バイトのない日には暇を持て余していた。 特に意味もなく広辞苑を一ページ目から半分くらいまで読破してしまったほどだ...
・前編 ワケあり物件を横流ししてくれる悪徳坊主から5万で買い取った「やばいビデオ」。 そこには列車に飛び込むコートを着た人物が映っていた。 これは投身自殺の瞬間を写したビデオなのだろうか。 調...
次の日、昼過ぎに目覚めた俺は師匠の家に電話をした。 十回ほどコール音を聞いたあと、受話器を置く。 続けて携帯に掛けるが、電源が切れているか、電波が届かない場所にいるらしいことしか分からなかった。 ...
ずいぶんと間が開きました。 今回は時間が無く、変な改行もポリシーであった会話文内一マス落としも出来ていません。 これらの作業は時間がかかる他にもいろいろと都合の悪いことがあるので、出来れば今後もサ...
疲れ果て、最後の気力を振り絞って自転車を漕いでいた私は、家まであと少しという場所まで来ていた。 すべてが終わったという安心感と、なにもできなかったという無力感で、力が抜けそうになる足を叱咤してどうに...
暗い。暗い気分。泥の底に沈んでいく感じ。 私は、やけに暗い部屋に一人でいる。 散らかった壁際に、じっと座ってなにかを待っている。 やがて外から足音が聞こえて私は動き出す。玄関に立ち、ドアに耳をつ...
「結」は二つに分けました。 こんな時間ですが、「結」上を投下します。 「結」下は今夜。たぶん、いけると思う。現在、変な改行に精を出しています。 もし起きている人がいたら支援をお願いします。20レ...
図書館からの帰り道、私はクレープを買い食いしながら商店街の路地に佇んでいた。 夕焼けがレンガの舗装道を染めて、様々なかたちの影を映し出してる。 道行く人の横顔はどこか落ち着かないように見える。 ...
怖い夢を見ていた気がする。 朝の光がやけに騒々しく感じる。 天井を見上げながら、両手を頭の上に挙げて伸びをする。 自分が嫌な汗を掻いていることに気づく。 掛け布団を跳ね除けて身体を起こす。 ...