マシャノォ

今は亡き祖父の昔話。 祖父と父が混同するので祖父はAと表する。 Aは村人全員家族っていうような山の集落で育った。 夏場は回りの村や町からくる行商などもいるが冬になると道も雪に埋れてしまう。 ...

記憶退行

俺が子供のとき、床屋で順番待ってるときに、置いてあった女性週刊誌で読んだ話だ。 ある、とても仲の良い若い夫婦がいた。仮にダンナの名を健一、嫁さんを由美子としておこう。 彼らにはとてもカワイイ娘もい...

蛇神憑

去年亡くなった妹の話。 俺の実家は代々蛇憑きの家で、家の下で10年修業に耐えた白蛇は蛇神になる。 血筋のある人たちは殆どが強い霊感を持ってる。 俺もその1人で、人に繋がる『縁』を結んだり切っ...

師匠シリーズ 第73話 プール

太陽の中に水しぶきが跳ねた。 それが一瞬キラキラと輝き、眩しさに目を細める。空には雲が一つだけ浮かんでいる。 目に見えない大気の層の向こうにまっさらな青い色が伸びていて、プールサイドのベンチに仰向...

スマホのカメラに映るモノ

ある日の夜、普段なら出不精の私が新しく買ったスマートフォンに付いていた万歩計機能を使いたいというのもあって、散歩に出かけることにしました。 散歩とは言っても、本当に家から5km圏内をダラダラと歩...

キスマークつきの千円札

深夜のコンビニでの仕事の一つに、売上金の計算と送金作業がある。 レジおよび回収箱の中に入った金が幾らか計上して、銀行や郵便局に送る作業である。 そんな中で紙幣や硬貨を数えている時に、 「よくこん...

『曰くつき』の絵

んじゃ、一つ俺の体験談をば。 秋口の頃だったか、俺の勤めてる会社の社長の菩提寺が建物の一部を修復するとかで俺も含めて若い社員が5、6人と監督役の係長が一人、荷物の運搬を手伝いに行かされたことがあ...

おまえのせいだ

中途半端に長いけど高校の頃の話。 うちのクラスにA君ってやつがいて、そいつはいいやつで真面目だったけどいわゆるいじられ役だった。 本人もそれをおいしいと思ってたみたいで楽しく過ごしていた。 ...

塩辛

初投稿。 ご飯のお友達、いかの塩辛。 美味しいですよね。 私も大好きでこれさえあれば何杯でもご飯食べれました。 今回書かせていただいたのはこの塩辛に纏わる話です。 実際に地名を出すわけには行き...

九死霊門(きゅうしりょうもん)

具体的に書くと荒れてしまいそうなので伏せさせていただきますが、某スレに投稿された恐怖体験を読んでいてショックを受け、書かせていただくことにしました。 このスレと某スレの両方をご覧になっている方なら、...

詰まったモノ

フェイクで彼のポジションも嘘だから多分身バレやらは平気ですが、いろいろおかしいところがあると思いますがスルーしてください。 当時交番勤務だった彼は、夕方五時くらいに通信司令センターから、ある通報...

師匠シリーズ 第72話 携帯電話

大学二回生の夏だった。 俺は凶悪な日差しが照りつける中を歩いて学食に向かっていた。 アスファルトが靴の裏に張り付くような感じがする。 いくつかのグループが入口のあたりにたむろしているのを横目で見...

赤いドラム缶

昔通ってた小学校の七不思議のひとつに、『○○スーパーの横の赤いドラム缶』っていうのがあった。 学校からは二百メートルくらい離れているけど、なぜか小学校の七不思議の一つになってた。 内容としては、 ...

海の監視員

俺はF県Tの近くの海の監視員をしていた。 監視対象のプライベートビーチである砂浜の向こう側に切り立った崖と岩場がある。 そこはよく飛び込み自殺があるらしい。 自殺の名所と呼ばれるところの近く...