工場での事故

工場での事故 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

ある製紙会社でのお話です。
製紙会社には検査課という部署があり、その日の紙の質を検査します。

ある日「今日の紙はちょっと油っぽくない?」という日があったそうです。
その日は製造現場の人が一人行方不明になっていた日だったそうです。

そうです。
行方不明になった人は・・・機械の中に落ちて紙になってしまっていたのでした・・・。

つづいて、あるフィルム会社のお話です。
製紙会社につづいてマジレスです。

こちらでも、製造の人が行方不明になってしまい、それでどこで見つかったかというと、フィルムはすごく巨大なロールに巻き取られて出荷されるのですが、そのロールの中に巻き込まれて、巻かれていたそうです。
でも、すごい圧力で巻き取られるので、外見からは、他のロールと判別できなかったそうです・・・。

水を注すようで申し訳ないが・・・

プロレタリア文学に、セメント工場を舞台にした似たような話があるね。
「樽の中の手紙」だったかな。
作者は忘れた。

遠心分離でもしなければどんなに潰しても血だけは残ると思うので、多分作り話だろう。

作り話なのが悪いってわけじゃなくて、
以下製品が延々と続くのを防ぐために・・・

<葉山嘉樹 「セメント樽の中の手紙」>
ある労働者がセメント樽の中身をミキサーの中に入れていると中から木箱が出てきた。
その木箱を開けてみると中には手紙が一通あった。
それはセメント袋を縫う女工が書いたもので、その手紙に拠ると、彼女の恋人は破砕器に石を入れる仕事をしていたのだが、ある朝大きな石を入れる時にその石と共に破砕器の中に嵌ってしまったらしい。
仲間が助け出そうとしたが間に合わず、
石と恋人の体は砕け合って、赤い細い石になって出てきた。
そしてその石はさらに細かく砕かれ、焼かれてセメントになった。
自分の恋人はセメントになってしまった。
そこで恋人はセメント樽の中に手紙をそっと仕舞い込んだのだった。
彼女はせめてそのセメントがいつ、どこで、どんな場所に使われたのかを教えてもらいたくてその手紙を書いたのである。
手紙を読んだ労働者は、現代資本主義の巨大な動きの中で、無力な労働者がその犠牲になって無視されている現実に気付いて憤りを覚えるが、同じ立場にありながら何もできない自分のやりきれなさを、せめて酔いに紛らわせようとするのであった。

セメント袋の手紙
https://schwawa.com/2021/06/12/afraid/5143/

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