とうげにあそびにきたやろ

とうげにあそびにきたやろ 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

15歳の頃に体験した恐怖体験。

1人暮しをしていた俺は、昼~夕方迄は家でごろごろ晩~朝迄仕事、朝から昼過ぎまで就寝、まあこんな感じの生活を送って居た。
休みは週に2回。
その週によって曜日もまちまちだった
土曜日は必ず休みを貰って居たが。
遊びと言えば、バイク、車。まあそんなとこ。

ある週の金曜日の朝に年上から今日の晩、四人で心霊スポット行こうや。
そんな話が持ち上がった。

勿論オカルト好きな俺は二つ返事でOKした。
あの時、返事で運命が分かれたんだろうな。
その日の晩、待ち合わせの駅のロータリーへ彼女と向かう。
すると爆音の低いセルシオがププッと合図。
車の方に歩いて行き、こんばんわぁッすと一言掛けて車に乗り込んだ。
面子は、後部座席に俺、俺の彼女。
運転席に3つ年上の友達、助手席には年上の彼女。
そんな感じで車は大阪の犬鳴山に向かった。

やがて、PM0時を回った。
車の中では初対面の年上の彼女と、俺の彼女。
女同士で意気投合していた
一方、俺と年上は又違った話をし、車内には音楽が流れ、夏だったのでエアコンが付いていた。

やがて山の景色が流れ始めた。
誰からともなく話が一時止んだ。
エアコンの風も少し肌寒く感じ始めた。
そうこうしている内に問題の「風吹き峠」に差し掛かった。

雰囲気だけで特に何も無く無事帰還した。
帰り道で腹が減って来たとの事でファミレスへGO。
何だかんだで帰宅は朝の五時になってしまった。
エアコンを点けっぱなしで行ったので、部屋の中が丁度良い温度に成っていた。
タバコを吸いながら、適当に携帯なんかを触りつつ、そろそろ寝ようかなぁ
うとうと、と来てる時にピーンポーンッ、とチャイムが鳴る。
一瞬で眠りから飛び起きた。
玄関まで小走りに行き、はいッと呼びかけた。
向こうからの返事がない。
覗き穴から覗くとソコには誰も居ない、何度も何度もチャイムが鳴る。
いい加減に怖くなって来た俺はベッドに潜り込みすぐに眠った。

気が付くとお昼を遠に回って昼の三時過ぎ。
すぐに先程の事を伝えようと年上に電話をした。
するとワンコール位ですぐに出たと思う、事情を説明すると笑いながら怖い怖いと相手にもされなかった。

そんな事も忘れ、又いつもに仕事に勤しんでいたある日。
携帯に知らない番号から着信した、はいッと出るやいなや、隆之が昨日怪我しちゃって一度お見舞いに来て下さい。
みたいな事を言い残しすぐに電話を切った。
かなり動揺してる様に聞こえた。
年上は当時足場関係の仕事をしていた為、怪我をしたなんてのは珍しい話でも無い筈。
腑に落ちない為、再度掛けなおし病院と病室だけを聞きすぐに向かった。

やがて病院に着いた、何故かプレッシャーに押し潰される様な胃がきゅーっとなる様な感覚に襲われた。
病室に着き、病室の扉を開けた。
大部屋だった為に目で探した。
一番奥の窓際のベッド年上と年上の彼女が話をしていた。
俺は、こんにちわぁなんて言いながら、続けたどんな具合ですか?
すると彼女さんが泣き始めた、何か悪い事を言ったかな、と違う意味のプレッシャーに押し潰されそうになった。
すると年上が、見てしもたんや、それで足場から落ちて。
それだけ言った、何を見はったんですか?と続けた。
すると、今度は細かく教えてくれた。
作業中にふっと下に目をやったら、女の子が大きな看板を両手で持って、その看板に

 と う げ に あ そ び に き た や ろ 

と書いて有ったそうです。
全身から吹き出す様な汗と共に、意識も無くなって気付いたら病院だったとの事。
年上はその事故によって、半身不随になってしまったんです。

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