残留思念

残留思念 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

何年か前にアパートの1室に引っ越して、引っ越してから1ヶ月後くらいかな?夜中に女の悲鳴が聞こえたりするようになった。
最初はマジで外で誰かが叫んでるのかと思ってカーテンから様子を伺ってみたり、寝ぼけて夢でも見たかと思ってたけどそんなことが3回はあった。

ある日天井向いて寝てたらお腹に誰かが馬乗りになっているような感覚がズシリとそして「おい起きろ」「起きろ」と男の声がした。
頭は起きててハッキリ声も聞こえてるし重たいんだけど、どうしても目を開けたり動いたりすることができない。
声もあげられない。

だんだん男の口調がきつくなってきて終いには両肩をガッツリ掴まれて揺さぶられてるような感覚になった。
これは人じゃないぞと気付き「うるさいな、今寝てたんだよ」と頭の中で文句を言ってみたら男の声も気配もスッと消えた。
しばらくは怖くて起き上がれなかったけど電気を点けて洗面所に行って顔を洗って、鏡を見たら両肩に指がギュッとなったような痕が赤くついてた。

で、話が少し変わるんだけど
それからしばらくして郵便受けに知り合い宛の郵便物が届いてたんだ。
知り合いの名前(女)なんだけど住所は私が住み始めたアパート、私が住んでる部屋。
知り合いに連絡取ってみたら、なんと私が入居する前に住んでたのがその知り合いだった。

知り合いは付き合ってた男と同棲していたんだけど、男のDVが酷くて別れて引っ越したらしい。

つまり女の悲鳴は知り合いで、肩に掴みかかってきた男は知り合いと付き合ってたDV男。
それからしばらく悲鳴が聞こえたりするのが続いたのでそれ系の人に来てもらってことの顛末を説明したら、恐らく残留思念?(うろ覚え)が強すぎてそう言う声が聞こえたりするんだろうって話で、あれこれしてもらったら悲鳴も男の出現もぱったりなくなった。

知り合いも、DV男も元気に生きてるのにそんな事もあるのかと思った出来事だった。

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