結界張れ

ある時、霊感のある友達に、言われたことがある。 「お前の部屋ヤバい。部屋の四隅に盛り塩して、結界張れ」 ――言われたとおりに盛り塩をして二日後、深夜二時を少し回った辺り、ふいに音が鳴り出し...

ミイラ薬

先達て断っておくが、これは事実か否かはわからない話である。 僕個人の見解では、嘘だろうと思っている。 ひょんな事からダ・ヴィンチの人体解剖の話になった。 ついで、ミイラの話になった。 ...

五八寸

昔、交野の山中に五八寸(ゴハッスン)と云う蛇がいた。 胴周り五寸、長さ八寸、こう云う形の蛇だといわれ、もしこれを殺すと、捕った者は必ず死ぬと云いわれていた。 昭和初年の夏、枚方の春日に住む貧乏...

独り暮らしの友人

大学の友人のAはアパートで独り暮らし中。 なんで、仲間内で宅飲むしたりする時は、よくAの部屋に集まっていた。 Aは角部屋に住んでて、ある日Aの隣室の女性を見かけたんだが、超美人なの。 Aに「...

生霊

ちょっと前の話。 気持ちの整理がついたので、書き込んでみることにする。 俺とS、二人で葛藤するよりも、みんなに知ってもらう事により少しでも楽になりたいと思ったから。 6年前…消防の頃から...

狐の嫁入り

祖父から聞いた話。45年程昔の出来事です。 私の祖父は当時、鍛冶屋を営んでおりました。 釣りが好きだった祖父は、近所の遊び仲間と共にやり貯めた仕事の合間しばしば釣りに出かけたそうです。 釣り...

じき死ぬ人は

北千住にある炉端焼きの店で、バイトしていたときのお話。 働いていた俺がいうのもなんですが、いつもヒマな流行らない店でした。 店主は五十年配のおばちゃんで、店を長年一人で切り盛りしていたのですが...

失踪した兄

22年前の話。 当時、俺の兄は近所に住むYという女性と付き合っていた。 Yは明るくて真面目で、なにより美人だったので、不真面目な兄(誠実ではあったが)とは釣り合わないなぁ、と正直思っていた。 ...

願い

じいさんから聞いた話。 戦友の体験談だそうな。 戦争に行った時、怪我をして寝ていたら何か声がする。 「何かしてやろうか、何か願いないか」 なら故郷の家族に腹一杯メシ食わせたい、元気...

身に覚えが無いブログ

前に、あんまり親しくないし面識もさほどない人から手紙かはがきで自分の身辺を気遣う知らせが届くといったのがあったと思うが、実際に俺自身にも似たような出来事があったのでちょっと書いていい? 長いけど...

覗く男

大学時代、5階建てのマンションの5階に一人暮らししてたんだ。 ある日廊下を歩いてたら、分かりにくいんだけど隅っこに梯子があってそこから屋上に上れることを発見した。 俺は屋上を気に入ってて、たま...

為松の竹林

長い話をするので暇なら読んでください。 人名は少し変えたけど、地元の実話なのでわかる人が読めばわかるかも。 この話が発掘されて、今そこの住人の間でちょっとした騒ぎになってる。 「為松の竹林」とい...

ボロボロの橋

知り合いの話。 彼の実家の山村に『入ってはいけない』と言われていた袋小路があったという。 駄目と禁止されると行きたくなるのが子供心。 という訳で、ある時、従兄弟と二人で足を踏み入れた...