次々に走り去ってく奴ら

小学3年の時、俺たち家族を乗せた車が事故に遭った。 中央線を無視して突っ込んで来た対向車を避けて崖に激突したのだ。 運転席の母はハンドルの上に頭を突っ伏していて、腕がだらんとして動かない。 後部...

師匠シリーズ 第51話 雨音

お詫びと訂正。 これからお話を投下しようとする直前になって、2年ぶりくらいに『降霊実験』を読み返してみたところ、思わず自分の目を疑いました。 「芳」という字と「茅」という字を書き間違えているのです...

謎のタクシー

以前勤めてた会社で九州に出張行ったときのことなんだけど、泊まってたホテルの近くの繁華街に、夕食を兼ねて一人で飲みに出かけたんよ。 で、その帰り。 ほどほどに酔っ払ったから、ホテルに帰ろうとタク...

津久井湖

この間、観光で神奈川県の津久井湖に遊びに行ったんだ。 まぁ男2人でのドライブだったんだが、津久井湖を一望出来る駐車場があったので そこで、休憩を取る事にした訳だ… 俺は湖を背にして友達と会話...

甘い香り

これは僕がサークルで知り合った仲間が体験した話だ。 彼女の事は仮にMとしておいてもらいたい。 彼女の故郷はひなびた町で何処の田舎にも有る花の無い死にかけた町並みと言う表現が似合うような場所だといっ...

ペットショップ

私はペットショップで働いていたのですが、辞めるきっかけになった出来事です。 皆さん、ペットショップで出社後まず何をするかわかります? 最初にするのは 『死んだ生き物の回収』 です。 ...

飛び降りビル

弱小の広告代理店に僕が勤めていた頃の勤務地は、小さいながらも出来たばかりの綺麗なビルだった。 その会社が事務所として使いだした当時でも、築5年程度だったと思う。 このビルに移転する前、僕たちは...

師匠シリーズ 第50話 自動ドア

先日、ある店に入ろうとしたときに、自動ドアが開かないということがあった。 さっき出たばかりのドアなのに、戻ろうとすると反応がない。 苦笑して別のドアから回り込んで入った。 こういうときはえてして...

ドア開けなさい

これは友達から聞いた話。 受験勉強のために部屋で猛勉強してたら、夜中の二時ごろに部屋のドアをコンコンとノックされて、 「○○、夜食持ってきたからドア開けなさい」って母親が言ってきた。(ドアには...

無人の世界

この話を友達にしたら、米国の有名人の体験談を思い出したと言われました。 賑わっているはずの空港に行くと自分以外誰もいなかったという話らしいのですが、友人は詳しく覚えていないというので、誰かわかる方い...

着物の少女

毎年夏、俺は両親に連れられて祖母の家に遊びに行っていた。 俺の祖母の家のある町は、今でこそ都心に通う人のベッドタウンとしてそれなりに発展しているが、二十年ほど前は、隣の家との間隔が数十メートルあるの...

魔漏

昨年の大晦日、私(Y)は夫のRと妹のA美と三人で北関東にあるRの実家に出かけた。 夫の実家は、近県では有数の古い歴史を誇るH神社を擁する、山間の町だ。 私達は、H神社に参拝しながら年を越そうと思っ...

友人だった男

かなり前の話になる。 ある日、俺は中高時代に友人だった男と二年ぶりに再会した。 まず、そいつのことを紹介しないと話は始まらないのだが。 少し長くなるが、興味のある人は読んでくれ。 そいつと...

黒い手紙

20年くらい前の恐怖体験ではないが、忘れられない不思議な体験 週末の夜中に、なぜか静岡県の日本平へ行きたくなり 一人車で行った。 まぁ昔よく走りに行ってた所なんで懐かしさが込み上げて来たのかな...

師匠シリーズ 第49話 鋏

大学3回生のころ、俺はダメ学生街道をひたすら突き進んでいた。 2回生からすでに大学の講義に出なくなりつつあったのだが、3年目に入り、まったく大学に足を踏み入れなくなった。 なにせその春、同じバイト...