ボロボロの大学ノート

ボロボロの大学ノート 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

友人Aは良く色んな物を拾って来る

中でもお気に入りなのは「ビデオテープ」だそうで、

「中になにが録画されているかわからない楽しみがあるんだよ」

そんなAがある日、ボロボロの大学ノートを発見した。
俺も見せてもらっったのだが内容は小学生の言葉遊びのような事が書いてある。

「暗い朝、眠ったように起き上がり、急いでゆっくり飯を食う、曲がりくねった直線を、前へ前へと下がって行く、ガリガリに太った若い中年は、人を生かせと殺してる」

俺は「何だコリャ、くだらねー」と笑った。

Aの家に泊まったその日、信じられない光景を目にした。
夜中に「パラパラパラ」と音がする、「なんだろ?」と、音がする方を見る。
例の大学ノートがペラペラと自然にページがめくれている。
風でもふいているのかな?、と、俺は思った。
しかし全てのページがめくれ終わると、今度は逆にめくれはじめる。
しかも段々とページのめくり方が荒くなっていく。
「バタバタバタバタ」と音を立てめくりまくるノート、その音に反応してか「う~ん・・」とAが唸る。
次の瞬間ノソリと起きたAはムンズとノートを掴み壁に思いっきり投げ付けた!
そして「ったくよぅ・・」と呟き、またノソリと眠ってしまった。
「ええ~!」と、心の中で俺は叫んだ。
その後ノートは動かなくなった。

次の日、その事をAに話すと、Aは落ちていたノートを拾い上げ、

「ノートのクセに生意気だあ!」

とノートを真っ二つに手で破りゴミ箱に投げ捨てた。

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