アーーダメダメ

アーーダメダメ 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

私鉄沿線にストアも展開する某有名デパート。
その有名田園都市駅前に位置するデパ地下の食品売り場の話。

閉店時間もそろそろかとゆう時刻、紺色の大型バギーに幼児を乗せ、目深に帽子を被ったガリガリの細身ママンがやってくる。

そして対面販売をしている陳列台にバギーを横付けにし、もぞもぞ動く子供に

「アーーダメダメ」

と甲高い大声で注意を始める。

店員は商品販売の為に話しかけ、子供の様子にお世辞を言ったりと接客を始める。
ガリガリに痩せ暗い色の服装のママンは会話をしない。
問いかけにも答えない。

バギーの中でもぞもぞと動く子供を見据え切れ目無くひたすら大声で叫ぶ。

「アーーダメダメ、アーーダメダメ、アーーダメダメ」

商品を買うでも店員に品質を聞くでもなく、

「アーーダメダメ、アーーダメダメ」

を叫び続ける。

手は持参の手荷物をいじくるだけで買い物籠も無い。
そしていつになっても陳列台の前から動かない。

徐々に店員の顔は引きつり、話しかける声もかすれてくる。
売り場は静まり返り、延々と

「アーーダメダメ、アーーダメダメ」

の声だけが響き渡る。

そして数十分も過ぎた頃にやっと離れて店外へと出て行く。
つい最近も遭遇して、激しく気味悪かった。

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