どうも、ゆいこです。
週末を利用してダイビングに行って来ました~
この話は,そこのオーナーに聞いた話。
水難事故の時に警察のダイバーが出動しますよね。
ダイビングって基本は二人一組なんですけど、その時はベテランの方と、実質初めての出動、という若い方。
心中現場に潜って遺体を引き上げることになったそうです。
潜航していくと、車はすぐ見つかりました。
若い方のHさんが近寄ると…まず、女性が見えました。
海の中ではただでさえ赤色系が見えなくなるので、顔色は真っ白。
カッと見開かれた目がHさんを見つめ、長い髪がユラユラ揺れて…
「…やだな~」
プロでも人間。怖いものは怖いです。
しかも新人なんだもん。
でも、プロ。
ベテランダイバーのTさんは、Hさんにドアを開けるように指示して自分は男性側にまわりこみました。
「…まだ男のほうがいい…」
と、思っても始まらないのでHさん、思いきってドアを開けました。
…瞬間。
ぶわーっと、女の人が、抱きついてきました。
正しくいうと、浮力があるからご遺体は浮いて車外に出て、Hさんがたまたまそこにいて、たまたま、女の人の腕が、Hさんに抱きつくような形で前にのばされてて、たまたま、ホントにたまたま、女の人の顔が、見開かれた目が、Hさんの目の前に…
「ぎゃあああああああああああ」
Hさん、たまらずレギュレーター(口に咥えるやつ)をはなして絶叫してしまいました。
そして、たまらず海面めざしてまっしぐら。
上に船が通らなくて良かったです。
そして、絶叫したおかげで、肺の空気が減って水圧が急に変わっても
肺がパンクせずにすんで良かったです…
さて、海底に残されたTさん。
ちょっと待て、戻って来いとも言えず、仕方なく漂ってる女の人が流されないように捕まえて(さすがに一瞬だけはイヤだな、怖いな、と思ったらしい。一瞬だけね)男の人はシートベルトで固定して動かないようにして女の人と二人で、浮上したらしい・…
若い男の人が迎えに来てくれて、仏さん嬉しくて抱き着いちゃったんだね、きっと。
…とうちのオーナーは話を締めくくり,そんなのやっぱイヤだな、と私達はぶるぶるしたのでした…
…これはダイバー仲間では結構有名な実話で、緊急浮上するときには叫びながら、という例に挙げられて事故集の本とかにも載ったらしいです。