甘露
あるお爺さんが、山の畑で作業をしている最中、連れて来ていた孫娘の姿を見失ってしまった。 背が高く見通しが悪いトウモロコシ畑の中を、大声をあげながら必死で孫を探す祖父。 ようやく小さな影を見つけて駆...
あるお爺さんが、山の畑で作業をしている最中、連れて来ていた孫娘の姿を見失ってしまった。 背が高く見通しが悪いトウモロコシ畑の中を、大声をあげながら必死で孫を探す祖父。 ようやく小さな影を見つけて駆...
夏の暑い日、試験勉強をしていたオレは息抜きの散歩と空腹を満たすために5分ぐらい離れたコンビニまで歩いていた。 たしか夜中の3時過ぎだったと思う。 街灯の明かりもまばらで周りは真っ暗だった。 もち...
私の家は、代々霊感強くてさ、知り合いっていうか、親戚にも霊媒師が数人いるんだよ。 この話は、私の母から聞いた話なんだ。 霊感が強い一族っていうか、私も母も結構あるんだ。 私の地域は田舎(コン...
これは私が祖母に聞かされた昔話で、母が田舎にいた頃に、母の祖父(曾祖父?)に聞いたお話です。 母は中国地方にある小さな村で生まれ育ったのですが、その村の裏の山には主(土地神)がいて、村人は年に数...
今から5年前かなぁ。 私はすごい貧乏学生で、4畳半で家賃1万3千円、トイレ風呂共同のアパートの一階に住んでいました。 そのアパートってのが、家賃が破格なせいか、いろんな人が住んでました。 何かか...
当時・・・と言っても、もう8年も前の話。 オレと言えば、昼は仕事、夜は夜間の大学と、我ながら中々に苦学生してた。 そんなもんだから、学校終わったらもう深夜。 いつもは翌日の仕事に備えてサッと帰っ...
私が、鑑札助手をしていた時の話です。 田舎の町で、不審死事件がありました。 普段は、なにもないところなので大騒ぎです。 現場に急行しました。 田んぼの納屋のなかで、男性が木製の大型の台...
父が実際に体験した話。 父が住んでいた村は今でもかなりのド田舎で過疎化も進んでいるのに合併を拒否ってまだ『村』として残っている。 この村には、有線放送っていえばいいのか… 集会情報とか気象情...
数十年前・・・ 00県の山奥の集落に俺の住んでる村がある。 まあ、「あった」ってのが正しいのか? 俺の村では「隣山は呪われている・・・悪霊の巣窟だから絶対に行くな!行ったら帰って来れない!」って...
あれは私が東京の某A区というところにすんでいたときの話です。 東京のA区は場所柄、比較的貧しい人が多く、私の住んでいたエリアも、例に漏れずトラブルが多くて、あまり柄の良い地域ではありませんでした。 ...
十数年前。 二十代のオレは新橋のリ○ルートのビルでビル管理の派遣のバイトをやっていた。 都心のビジネス街のど真ん中のビル。 一階駐車場隣接の狭い管理室に日中詰めてるワケだけど、監督もいないし気楽...
十年以上前の話なんだけど、そのころはバブルの絶頂期で俺は神戸のとあるカラオケパブで働いてた。 で、そのころ同棲してた彼女の話なんだけど、彼女も俺と同じ水商売だったんだけど、ま、時間のすれ違いや、女関...
ある日の夕方。 僕が自分の部屋で本を読んでいると、突然窓をバンバン!と叩く音がした。 びっくりして振り返ると、友達のB君が興奮しながら窓を叩いていた。 「A君!開けて開けて!!」 僕が...
小学生の時、少しメルヘンな音楽の先生がいた。 でも、凄い言葉に重みがあるような先生だった。 山田詠美の『僕は勉強ができない』って本があるんだが、その中で小学校の校長先生と主人公が、生きているこ...
この話は私が交通事故の野次馬をしに行ったことから始まる。 某飲料メーカーの搬送トラックが道の脇に停めてあった。 そして路上には 毛布を掛けられた小さな遺体が横たわっていた。 近所のおばさんが...