怖くていい話一覧

葬儀会場への注文

大学の頃、地元の友達の家でバイトしてた。 仕出しもしてる割烹。 俺の仕事はお客さん帰ったあとの片付け、皿洗い、そして配達。 配達っていうのが、近所の寺や葬儀会場に弁当や料理を持ってくのが主。 ...

家宝

所用で親戚一同集まり、ふとだいぶ前に大往生した爺ちゃんの話をしていたら思い出したので、投下。 ここは北の大地。 我が家は北前船でやってきてここに住み着いた一族だ、 というのが爺ちゃんの口癖だ...

幽霊ちゃん

私の家は、代々霊感強くてさ、知り合いっていうか、親戚にも霊媒師が数人いるんだよ。 この話は、私の母から聞いた話なんだ。 霊感が強い一族っていうか、私も母も結構あるんだ。 私の地域は田舎(コン...

生き残った二人

祖父から聞いた話です。 うちの祖父は、戦争中に所属していた部隊が壊滅して、生き残ったのは祖父と、もう一人○○軍曹だけだったそうだ。 しかし、祖父は負傷していて、足手惑いになるから置いていってく...

野良猫

だいぶ昔の話なので色々おおめにみて下さい。 何のスキルも無かったけど、家を出たかった自分は寮のある新聞屋に就職した。 そこでの寮は○○壮というコーポの一室を借りている寮だった。 大家さんがす...

もう何にも残ってない

俺、離婚したんだ。 んで、生活力が無いからと子供も向こうに取られちゃって、もう何にも残ってないの。 んで、もうどうでも良くなって適当に死のうかと思って、ぶらぶらと家の近所を散歩しながら死ぬ...

旧日本軍への興味

新婚旅行のハワイから帰ってきてからの話。 私の主人はいわゆるミリタリーオタクで、主に陸上部隊の知識が豊富なんだ。 なので、ホノルルにあるミリタリー博物館(←マイナーっぽいけど)やミズーリなんか...

白い影

当時、私は精神的に荒んでいて、よく大型バイクをかっ飛ばしたりしていました。 その日もバイクで走っていたのですが、広めの幹線道路は渋滞していました。 そこで、道の左端をすり抜けて進みました。 ...

半端なお墓

うちの実家の墓地には一人ずつ、あるいは夫婦単位で墓があって、ズラッと並んでる。 その中に一つだけ、墓石が中途半端で、上の柱状の石がなく、下の基礎部分っぽい歪な石しかない墓がある。 名前も掘られてな...

足音と匂い

去年の暮れにワンコに病気で死なれたんだけど、1月なかばくらいまで、夜中に犬が歩き回る足音がカツカツカツ(爪がフローリングに当たる音)って何度か聞こえてた。 初めてその音を聞いたのは、ワンコが死ん...

祖母の遺影

去年のちょうど今頃の話なんだが。 仕事の関係で俺はほとんど日本にいなかった。 で、六ヶ月振りに日本に帰って来たんだよ。 帰ってきた港の直ぐ近くに祖母と叔父夫婦が住んでる家があったんで、土産持...

大丈夫だよ

私が体験したというよりは、母親が体験したこと。 そのとき母は妊娠四ヶ月目に切迫流産を起こし、母体ともかく子供が危険な状態で、一ヶ月入院したらしい。 その前に一人流産してる母は、この子もそうなる...

不思議な女の子

私の家は昔の古い日本家屋といった感じの、ジブリの映画に出てきそうな家でした。 土間や畳敷きの大広間、かまどのある台所に仏間と十六畳の和室。 和室は障子を開け放つと縁側に面した庭が一望できました。 ...

狐の像

子どもの頃、家の事情で一時的に母方の実家で暮らすことになった。 すぐに友達は出来るなんて思ってたんだけど、慣れ親しんだ土地を離れるだけじゃなく、両親とも離れて暮らさなきゃいけないってのが当時は辛...

猟師と神隠し

猟師をしていた曾祖父から聞いた話。 曾祖父の生まれた場所は山奥の寒村で、高祖父は猟師だった。 曾祖父は幼い頃から、父である高祖父と共に山々を歩き回って暮らした。 曾祖父の村に、源三と言う...