私は今まで、霊といものに全く興味を持っていませんでした。
それが、去年の夏以来無関心ではいられない状況になってしまいました。
そのきっかけとなった出来事とは私自身の不注意による交通事故でした。
私の人生最初の霊体験は病院に入院しているときに体験しました。
その時、私は一週間生死の狭間をさまよっていたそうです。
もうろうとした意識の中で誰かが呼ぶ声が聞こえます。
なんだか懐かしいその声は10年くらい前になくなった私の祖母のものでした。
祖母は私を非常に可愛がってくれました。
その祖母が、初めてみるような怖い顔でこっちに来たらいけないと言っていたようです。
気がつくと病院のベットの上でした。
意識を取り戻し、しばらく不自由な入院生活を送っていました。
退屈なため、昼寝ばかりしていた私は夜中の1時頃に目を覚ます癖がついていました。
おかしな事に、目を覚ますと必ず看護婦さんが見下ろしているんです。
大きな病院ではありましたが、その看護婦さんには全く見覚えがありませんし、私が目を覚ましていることは明らかなのに一言もしゃべらないでじっと私のことを見つめているのです。
何か声をかけようかと思っていると、看護婦さんは無言で病室から出ていきます。
昼間、その看護婦さんにはあったことはありません。
何とか、普通の生活に戻ることが出来たのですが、その事故を境に、妙なものを見るようになりました。
私が部屋で寝ていると、頭の上から大勢の人が話している声が聞こえます。
私の家は結構年期が入っていて、天井は板張りになっています。
何となく天井を眺めていると、天井の木目がだんだん人の顔になって盛り上がってきます。
そのまま見ていると、天井一面にびっしりと人の顔が浮かんでくる。
その顔は全部違う顔で、激しく口を動かしてしゃべっているのが分かるのです。
なんて言っているかはよく分かりません。
最近の出来事です。
先週、渋谷に遊びに行ったときのことです。
友達と一緒に歩いていると前の方からそれは歩いてきました。
それは男性のようでしたが、確かではありません。
というのは、それには頭がついていなかったからです。
一緒に歩いていた友達も、その方向を見ていたのですけど気づいていないみたいでした。
それがすれ違った時に、軽く私の体に当たったんです。
その時、私には聞こえました。
『失礼』
本来、頭のあるべきところから聞こえてきました。
そして、今 私の体験談を記入しているのですが後ろから話し声が聞こえています。
もちろん、振り返っても誰もこの部屋にはいません。
でも、はっきりと話し声が聞こえています。
続 霊感体質
私が去年の交通事故を境に、
妙なものを見るようになったことは前回お話ししました。
相変わらずそんな日常が続いています。
ささやき声を背後に聞きながら投稿を書いています。
会社から帰宅途中の出来事です。
電車から降り、改札へ向かう途中、前を歩いている会社員に、変なものがしがみついていることに気がつきました。
それは、小学生が着るような白い体操着を着て、赤の帽子をかぶっていました。
裏返すと白い帽子になるやつです。
それが、きゃしゃな男の背中に逆さまで張り付いている。
そして、紛れもなく異常なのは、しがみついているのは、40すぎの無精ひげをはやした、おじさんなのです。
そのおじさんは、男の首に足を絡ませ、手は男の両足にしっかりとつかまっている。
その体勢のままで、首だけを私の方にむけて不気味に笑っていました。
周りの人間は明らかに気づいていない。
そんなものを、あの雑踏の中で見つけたら、何かしらの反応を示すはずです。
改札を抜けるときにも、駅員は何も言わなかった。
そもそも、捕まれている男自体、何も気づいていないようでした。
男は、背中にそれを張り付かせたまま行ってしまった。
おとといの出来事です。
夜中にビールを買いに行き、自分の月極駐車場に車を止め、自宅へ戻ろうとしたとき、駐車場出口付近の車の中に、誰かがいる気配がしました。
横目でのぞいてみると、小さなおばあさんがちょこんと、運転席に座っている。
じっと身動きもしないで、私が通ってもぴくりとも反応しない。
私が見るようになった、妙なものかどうかはわかりませんが、そのときの時間は夜中の1時すぎでした。
あっ、そうそう。
私の部屋の天井に浮かんでくる顔の話を前回、お話ししましたが、最近では、部分的にだけど何て言っているかわかるようになってきました。
『こっちに来お』