俺が昔住んでたところでは黒左衛門とか言う風に呼ばれてるものがいた。
場所とかはあまり言いたくはない。
だから場所とかは聞かないでくれ。
俺が10歳くらいの頃、村で地蔵さん祭りなるものが行われていたんだけど不思議とその地蔵さんの正体が確かめたくなったんだよな。
生意気だろ?
一緒に住んでたおばあちゃんにあのお地蔵さんって一体何祭ってるの?って訊いてみた。
おばあちゃんは
「今のもんは知らん方がええ」
と意味不明な発言をしてきた。
子供心のせいなのか物凄く気になって身内が教えてくれないのなら近所の人に聞こうと思い、近所を回って聞いてみた。
すると他はばあちゃんと同じような感じで教えてくれなかったのに一人だけ教えてくれるおじいちゃんがいた。
その人は吉蔵と呼ばれる人で地元のことなら何でも知ってる人だった
今でもあの顔は覚えている。
不気味な顔だった。
漫画とかで不気味な顔が書かれたりするがあんな感じじゃなかった
何かを考えているようなそんな顔だった。
とりあえず聞いてみるとどうやら黒左衛門という名の者を祭っているそうだ。
これはおじいちゃんに聞いた話の一つであるがいつの時代か、あの土地に一人の武士が来たらしい。
彼は人の形をしていたが、人ではなかった。
本当か分からないが彼は人を食い殺したという。
ざっと20人くらいを食ったために死刑になったはずだった
斬首刑?
当時の言葉で言うと打首獄門?
だけどその黒左衛門の首から胴が生えてきたらしい。
村人は恐怖し、どこからかその手のものを呼んで封印した。
その手のものが言うには
・1年に一回は祭らないと祟りが来る
・地蔵型のものに封印してあるのだがそれを壊すとまた出てくる
封印て言うのは多分その黒左衛門が妖怪の類だったのだろうと思った
今はもうあのじいちゃんはいないから知りたくても知れない。
もういい年だし、普通にばあちゃんに訊いてみようと思ってたらばあちゃんは突然の失踪。
これって何か関係あるのかな
ないことを祈りたいんだけど