高校の時の先生から聞いた、彼の友人の話。
仮に先生の友人をAさんとしておきます。
先生とAさん、ほか数名は同じ大学の寮に住んでいたそうです。
ある雪の日、寮生は全員が出払っていて、Aさんだけが部屋に残って勉強をしていたらしいのですが、1番奥の部屋のドアがノックされる音がしました。
寮の1回の廊下は鉤型になっていて、(¬←こんな感じ)ノックされたのは右奥の部屋だったそうです。
それからカチャリとドアが開く音、パタンと閉まる音が続きます。
話の細部は思い出せないのですが、ほかの寮生達が帰ってくる時間には、まだ相当遠かったらしいです。
Aさんはおかしいなと思いながらも勉強を続けていたそうです。
でも、そのノックの音がだんだんと近づいてくるのです。
つきあたりの部屋がノックされ、ドアが開いて、閉まる。
そのとなりの部屋がノックされ、ドアが開いて、閉まる。
Aさんの部屋は左のつきあたり。
徐々に近付いてくる音に、Aさんは恐怖を感じ始めていました。
やがて、音はAさんの隣の部屋までやって来ます。
勉強どころではなくなったAさんがガタガタ震えながら
じっとしていると……来ました。
その音は自分の部屋へ。
とんとん。
小さなノックの音にも返事を返すことができません。
そして、ドアのノブがカチャリと音を立てて回された瞬間……
先生曰く、Aさんはガラスの窓をぶち破って外へ駆け出したらしいです。
窓と言っても障子のような…そう、ガラス戸ですね。
あまりの恐怖にその薄いガラスを破って外へ走り出て、外に積もった雪の上で気絶しているのを帰ってきた寮生に見つけられたそうです。
音の正体は分かっていません。
また、人から聞いた話なので真偽の程も定かではないし、
文章がまとまりにくかったと言う点をお詫びしておきます。