病原菌

病原菌 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

私の祖父の経験談だけど、子供の頃(戦時中)に何かの催しで地域の人たちが一堂に集まって、御馳走を食べたそうだ。
まだ田舎だった事もあって、町中ほど食糧事情が悪くなかったとはいっても、やはり戦時中なので御馳走なんて滅多に食べられない。
子供心にも食べたくて仕方なかったのに、食べようと箸で摘んで目の前に持ってくると、決まってその食べ物に無数の虫の様な、訳のわからない小さな黒い物が蠢いて見えて、怖くて食べられない。
元に戻すとその黒い物も消えて見えなくなる。
これらを繰り返してどうしても一口も食べられないのに、周りの大人も子供も平気で食べていて、「虫が見えるから食べたくない」と言っても、誰もそんなモノは見えずに信じてもらえなかったとか。

で、後日そのあたりで伝染病が流行して、その時の御馳走も病原菌に侵されていたらしく、かなりの数が感染して亡くなったが、祖父だけは難を逃れる事ができた。

という話をして貰った事があるけど、現実には病原菌なんて人間の視力では見えるはずないし、そういうのが第6感というのかな?

心霊とは関係ないけど、私も実は他の人が病気になる少し前に、本人よりも早く気がついてしまうよ。
人の体調が悪くなるのが現れる前に、必ずその人から、何とも言えない魚の腐ったような生臭い臭いにおいを感じてしまう。
それって普通に他の人も感じているのかと、かなり大きくなるまで思っていたけど、どうやら私だけのようだと気がついてビックリしたよ。
下手に言うと嫌がられるので、人からこの臭いを感じても黙っているけど、子供の体調管理には重宝する(発熱などの前日くらいから判る)能力だわw

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