早くこの家を出るように

早くこの家を出るように 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

引越して一年は妹と住んでた木造平屋の一軒家(借家)。
妹は出ていったのでその後一人で住んでたけど、冬の夜コタツでうたた寝してたら頭の上を誰かが走っていった。
ドタドタドタッて足音で目が覚めたけど寝ぼけててまた寝てしまった。

数日後、部屋の中でパシパシと音がするようになった。
閉めておいたドアも開いていたり。引き戸なのできっちり閉めておけば風で開くことはないし、開けるときはガタガタと音がするはず。
夜、寝ていると男が二人でてきて「そこをどけ」と言われたり。
朝は耳元で誰かがしゃべっている声がした。

仕事から帰ってきて玄関のところ(玄関のすぐ前に部屋がある)にいたら、外でこっちへむかってくる足音が聞こえた。
玄関も引き戸のすりガラスなので、「誰だろう」と見ていると坊主頭で黄色い服に黒っぽいズボン姿の人が横切っていった。
私は知り合いのお坊さんが来たのだと思った。
このお坊さんは世でいう霊能力というものを持っている方なので、家で起こったことを相談していたから様子を見にきてくれたのだと思った。

「でも・・」

玄関を通りすぎてどこへ行くんだろうと疑問に思った。
だって、そのまま通りすぎたら家の風呂場のほうへまわることになる。
風呂場の窓のところには物置が置いてあるのでそのまま裏へまわることはできない。
先に家のまわりを見に行ってくれたのかと思った・・

そのとき思い出したのだけど、今日は仕事があるとか言っていたはず。
「ここへ来れるわけがない」
瞬間背中がゾッとした。
通り過ぎた人物は戻ってくる気配がない。足音さえ聞こえない。
地面には砂利石が敷いてあるから歩けば音がするはずなのに。

「変質者・・?」

私は懐中電灯を手に風呂場へ向かい、窓を開けて外を照らしてみた。
誰もいない。
窓の外はドブ川(といってもまたいで渡れるほど)と竹やぶ。
斜面になっているのでそこを登っていくのは不可能。
消えてしまったとしか言いようがなかった。
私はすぐにお坊さんに連絡をとった。
仕事中にも関わらず、正装してすぐに来てくれた。

後日、詳しく話しを聞いたところ・・・・

玄関の雨避けのところに男の生首が乗っていた。
玄関の前には男が一人立っていた。
家のまわり・・風呂場付近には数え切れないほどの霊が。
(物置の上には婆さんが座っていて風呂場のほうを見ていたそうです)

とりあえず払いはしたが長くはもたないので早くこの家を出るようにといわれました。

・・で、数ヶ月後にはそこを出たわけなんですが・・・
この話、他のオカルトサイトの掲示板に三度ほど書きこみしようとしたんですけどね・・
どういうわけか書きこみされてないんです。
ちゃんと書きこみボタン押したのに。
なので書きこみを心みるのは今回で四回目です。大丈夫かなぁ・・。

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