血天井

稲川氏風で・・
あの〜　広島県に私の知ってる人・・仮にＳさんとしましょう・・
そのＳさんが京都の古いお寺・・血天井といわれる５つのお寺の中のひとつで体験した不思議な出来事というか・・話なんですけどね。

大学の同窓会があって、全国から仲間が集まる・・
そのＳさんと仲間が何人かで、せっかくみんな集まったんだからちょっと怖いお寺に行こう！　
そういう風に話がまとまって・・どっかに行こうじゃないか・・
どこにしよう・・珍しい床板で天井を作ったという血天井はどうだ？

じゃ・・その血天井の養◎院に行ってみようじゃないか・・
ということで車で行った・・。

さて、そのお寺に到着して料金を払っていざ中にに入ろうとした・・
そうすると・・がちゃがちゃと何かが当たるような音が聞こえた・・
あ〜きっと誰かが荷物を脇に寄せて置いたんだな・・って
奥に進む、ぎしぎしと廊下に音が響く・・

このお寺はその昔、鳥居元忠一党が（伏見城）の戦で全滅をしてその床板を天井にした・・
ところどころに足跡や手形がついてる・・
これが全部討ち死にした武将の血なんですよ・・。

それが薄暗いお寺の中でちょっと怖いんですよ・・
結構人気があるようで、いつ行っても人が多い。
怖いもの見たさって言うのか、そういうのが好きな方が多いのか・・
しかも、今でも雨が降ったりすると赤い水が天井から落ちてくる・・
そんなこともあるそうなんですけどね・・・・

Ｓさんたちは・・天井を見ながら進んでいく、ひとつまたひとつと進んでいく・・
仲間の誰かがいきなり振り向いて
＜ここから立ち去れ！＞
・・確かに小さい声だけど・・そう聞こえた。
お前何言ってるんだ、まだ入ったばかりじゃないか・・
ほら前に進めよ・・そういいながらＳさんの友人が促した。
また奥に行く・・展示物もありますからそれを見ながら進んでいく・・
小さな障子戸があってね・・何気なく見るとさっきは閉まってたのに少しあいてる。
へんだなぁ・・さっきこんなにあいてたか？
友達に聞くと　お前そりゃ気のせいだ、あんなところ誰も行かないし開けられんじゃないか・・・。
確かに座敷の奥ですから、簡単にはいけないし・・行かないですね・・
でも気になる、Ｓさんは仲間の一人とじ・・・っと見ていた。
あ・・Ｓさんの友達が小さな声を上げた・・。
どうした？なにかあるか？・・・そう聞くと
＜だめだ・・帰ろう・・みんなここから出よう。。＞
いいから・・早く・・と顔を青くしてせきたてる。
ほかのメンバーはもうちょっと見たかったけどそいつがそう言うものだから、仕方なく出た。

みんなが何を見たのか聞くと・・・そいつは
＜あの障子戸から、恨みに満ちたような血まみれの顔が見えて手を伸ばして、俺にこう言ったんだよ・・
お前もこっちに来い・・そう言いながら手を伸ばしたんだ・・
そしてその手はＳ・・お前の腕を掴もうとしていたんだぞ・・＞
って言ってました。

京都という町・・古い歴史と伏見城で無念に死んでいった鳥居元忠一党の霊なんでしょうか？・・
京都にはこういう話もあるんです・・　えぇ・・

血天井
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E5%A4%A9%E4%BA%95