腐乱死体

伯父と父は子供の頃、祖父の貿易関係の仕事で香港の港町で2年程暮らした。 当時中国の文化大革命で殺された犠牲者が大陸の河から流れ下り、よく海岸に漂着する事が珍しくなかったそうだ。 父も伯父も死体を最...

録画されたモノ

もう10年近く前のこと。 ろくに就職活動をしないまま大学を卒業してしまった俺は、職を求めて単身関東へ引っ越した。 とりあえずバイトを見付けて何とか生活する目処が立った頃、俺はある地方局のローカ...

師匠シリーズ 第22話 雨

大学1回生の夏ごろ。 京介さんというオカルト系のネット仲間の先輩に不思議な話を聞いた。 市内のある女子高の敷地に夜中、一箇所だけ狭い範囲に雨が降ることがあるという。 京介さんは地元民で、その女子...

よくあることだよ・・・

これは去年の話なんだ。 キャバクラで働く女の子におきた本当の話。 その子は20歳になったばかりで、大学に通いながらキャバクラで働いてるという、よくいる女子大生キャバ嬢だった。 その当時、横浜にあ...

師匠シリーズ 第21話 将棋

師匠は将棋が得意だ。 もちろん将棋の師匠ではない。大学の先輩で、オカルトマニアの変人である。 俺もまた、オカルトが好きだったので、師匠師匠と呼んでつきまとっていた。 大学1回生の秋に、師匠が将棋...

空き家に届く封筒

以前仕事で聞いたことを書いてみる。 あまり詳しく書くと職責に触れるので、結構改変するからフィクションとして見て欲しい。 郵便配達の仕事をしていた頃のある日、誰も居ない空き家に一通の茶封筒が来て...

のりこちゃん

子供の頃、5才くらいまで八王子に住んでいた事がある。 でもまだ幼かったため当時の記憶はほとんどない。 だが「のりこちゃん」の事だけは鮮明に覚えている。 私と同じくらいの年齢。 たしか近...

師匠シリーズ 第20話 魚

別の世界へのドアを持っている人は、確かにいると思う。 日常の隣で、そういう人が息づいているのを僕らは大抵知らずに生きているし、生きていける。 しかしふとしたことで、そんな人に触れたときに、いつもの...

中古車のカーナビ

中古車買ったらなぜか最新のナビが付いていた。 説明書がなかったからなんとなくいじってたら前ユーザーが登録したとおぼしきポイントを発見。 自宅からそう遠くもなく暇つぶしに行ってみる事にした。 ...

住人の目

一昨年まで住んでいたアパートの話。 引っ越しをしようと決め、物件探しをしている時、 「ちょっとした縁で安く出来るから」 と、そのアパートを不動産会社から紹介された。 部屋は1K、ロフト付き。日...

言霊

これは、私の母の話。 私のおばあちゃんは58歳の時に癌で亡くなったそうだ。 当時はまだ私は生まれていなかったので詳しくは知らない。 その後、私が生まれて成長していく中で、母はよく「私は58ま...

ブラックサンタ

小学生だった頃のことだけど、怖いというよりは不思議な話をひとつ。 近所に秘密基地って呼んでた廃工場みたいなところがあって、呼び名のとおり俺らの遊び場所になってた。 変なガラクタ集めて宝として保管し...

師匠シリーズ 第19話 麻雀

師匠は麻雀が弱い。 もちろん麻雀の師匠ではない。 霊感が異常に強い大学の先輩で、オカルト好きの俺は彼と、傍から見ると気色悪いであろう師弟関係を結んでいた。 その師匠であるが、2、3回手合わせした...

眼鏡姿の男

5ヶ月ほど前から会社の寮に移ったのだが、テレビもなかったので、1ヶ月ほど前に近所の電器屋で安物のテレビを購入。 深夜寝付けないときに、ダラダラとテレビを観るなりしていた。 この前も会社から帰っ...

霊からの知らせ

私、自分で言うのもなんですが、子供の頃から普通に霊を見ます。 どんな風に?って聞かれると表現に困るんですが「シックスセンスの幽霊をもっとヒラヒラさせた感じ」です。 子供の頃は怖かったんですが、...