去年の冬、深夜映画を見ていたときのこと。
映画を見ている時は、何故か腹が減る。
こたつの上のみかんに手を伸ばす俺。
すると、テレビからプツッという音と同時に一瞬画面に砂嵐が走った。
どうやら肘がリモコンのボタンに触れたらしい。
すると突然、画面の色が変わった。
一瞬何かわからなかったが、そこには奇妙な顔が映し出されたいた。
その顔は、一面を濃い緑色の絵の具のようなもので塗られている。
目も口も鼻の穴も緑で塗りつぶされていて、よくわからなかったが、どうやら男らしい。
なんだか気味が悪い。
何かのコマーシャルかな?と思いその顔をまじまじと見つめてみると・・・
背筋が凍った。
見覚えのある輪郭。
潰れてはいるものの、とがった目、すこし厚い唇、親近感のある鼻。
誰のものかすぐにわかった。
・・・・・・それは、俺の顔だった。
しばらくは声が出なかった。
我に返った俺は、反射的にチャンネルを戻した。
状況が理解できない。
何故、俺の顔が?なんで塗りつぶされてるんだ?
もしかしたら見間違いかもしれない。
深夜に気味の悪いものを見たから、気が動転してるのかもしれない。
暫くして落ち着きを取り戻した俺は恐る恐るチャンネルをまわして見た。
しかし、先ほどから5分も経っていないはずなのに、深夜映画を放映しているチャンネル以外はどの放送局も砂嵐が映るだけだった。
番組欄を確認してみても、他の放送局でその時間は放映が終わっていた。
(記憶によれば早朝3:30くらいだったと思う)
今でも、その時の俺(?)の映像は頭から離れない。
あれはなんだったんだろ?
あんまり恐くなくてスマソ