小学校5年生の夏休み第一日目
その日はどんよりとした雲がでて雨がしとしと降ってた
夕方頃かな
友達が電話してきたんだ「学校に宿題に必要なもの忘れちゃった」って
しょうがないから2人で取りにいったんだよ
用務員のおじさんでもいるだろうと思ってたんだけど、誰も居ないみたいで学校も開いてない
どうしようかってうろうろしてたら1階の1年生の教室の窓の鍵がたまたま開いてた
そっから忍び込んで学校に入り込んだはいいんだけど、まだ夕方なのに雨のせいで校内は薄暗い
怖くなったんだけど、取りにいかないといけないから2人で3階の自分たちの教室まで走り出した
2階、3階と階段を上がってもうすぐ教室だったんだけど、別の教室の扉が開いててね
走ってる自分の視界の隅におじさんらしき人影が室内に立っているのが見えた
「ヤバイ!用務員のおじさんが居る!勝手に入り込んで怒られる!」
ととっさに思った私は前を走る友達を
「用務員のおじさんいるよ!忘れ物したって言おう!」
と引き止めた
そして2人でその教室を覗き込んだんだけどね
薄暗くってガランとしてて、人なんていないの
おじさんを見た場所にも見間違うような物も一切なくって、パニックになりながら半泣きで転がるように逃げ帰ったよ
文にするとあんまり怖くないもんだね
当人達は本当にガクガクブルブルだったんだけども
それにしても1階の窓が開いてたなんてありえないんだよなー