祟り

祟り 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

3年ほど前、当時の彼氏の浮気を責めたら逆ギレされて暴力を振るわれた。
その頃私は大学生をしつつ、事務所に所属してモデルのバイトをしていたので顔だけは何とか防御しようとしたけど、それを見越した彼に靴を履いたままの足で散々踏まれて蹴られた。
「手は出してない、足だよ足w」なんて笑いながら。

幸い、顔に傷は残らなかったし(本当にラッキーだった)当時はショックで訴える気力もなかったので身内の弁護士の勧めも断って告訴はしなかった。
そんな私を見た祖母が

「法で裁かれなくても、いつかその男には報いがくるよ。
絶対くるよ。私が許さないから。
だからあなたは自分が幸せになることだけを考えなさい」

と言ってくれた。
お陰で私は何となく気持ちが楽になって、学生生活もモデルの仕事も恋愛もまた楽しめるようになった。
そんな祖母が亡くなったのが去年の春先。

そして最近、友達のお見舞いに行った病院でたまたま再会した暴力元彼は顔面マヒ&右足切断になっていた。
ホントに絶句した。
去年の夏に交通事故で・・・だって。

「顔」は、彼が執拗に攻めた場所。
「右足」は私の顔を何度も踏みつけ、蹴った場所。

ざまあみろとかいう気持ちなんて全然湧かなくて、ただただ怖くなった。
彼は当時のことを謝罪してくれたけど、気持ちが全く晴れなかった。
ネタみたいだけど、本当の話。
祖母が祟ったんじゃありませんように。

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