小学生の頃、近所に取り壊し寸前の大昔の電車倉庫があった。
もちろん廃墟。
周囲には有刺鉄線などが張り巡らされ、絶対に入ってはいけないと言われていたが、友人が狭い隙間を偶然見つけ、なんとかくぐり抜け中に侵入しいろいろ探検した。
元の電車倉庫なのですごく広い。
当直室なんかもあり、使われなくなった当時のカレンダーがあったりして面白い。
そのうち地下室を見つけたが、なぜかすごい昔(パッケージからして昭和初期くらい?)のお菓子がたくさーんあり、面白がって声を潜めて楽しんでいた。
その時、それまで自分達以外の人気は全くなかったのに、何故か白衣(医者が着るようなやつ)のオバさんが目の前に立っていた。
おばさんは優しい口調で早く帰れみたいなことを言った。
素直に帰ったが、よく考えてみると地下室の階段を誰かが降りてくれば気がつくはずの造りだし、なぜ廃墟に白衣のおばさんがいるのか?ホームレスという感じじゃなく小奇麗だったし、考えるほど気味が悪い。
地上に出て急にみんな怖くなり、泣きながら走って帰った。
しょーもない話でゴメン。
でも怖かった。