私は不動産業を経営する傍ら少し変わった相談も乗りまして、これは先日のことです。
そうですか。
以前あなたの御自宅でなにか?
ああ・・・すいませんっ、いえ、ただ気になって・・・。
火事でご家族を。
つらいでしょう・・・ああ・・・すいません。
ええ・・・。そうですか・・・。
息子さんは少し、イタズラ好きだったでしょう?
少し手に余すようでしたね。
ほんとに素敵なご家族ですね。
息子さんも元気いっぱいで、うらやましいばかりですよ。
といっても私には妻も子供もいませんけど
大きいですねー、うらやましいですよ。
・・・っと、すいませんね、話に戻りましょうか。
息子さんここから出られずに亡くなったんですね・・・・・。
確かに・・・・ここは締まりが堅いですね。
誠に残念です、、
しかしそれからでしょ?
この部屋の中から助けを呼ぶ声が聞こえてきたのは?
辛いですが伺ってよろしいでしょうか?
あっ、すいません、いただきます。
火事の原因というのは・・・
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・・・そうですかお母さん気を落とさずに・・・、大丈夫・・・息子さんは私が救ってみせます。
息子さんはお父さんと一緒に遊ぶのが楽しみだった見たいですね。
お父さん・・・・。
そんなに悔やまないで・・・・。
息子さん・・・。
さきほどから叩いてますね・・・・。
まだあの時を生きているのでしょう・・・・。
大丈夫・・・。
・・・・・。
お父さん
もう大丈夫・・・・。
息子さんは私が引き取りますね。
安らかに逝けるように。
余談ですが、その後息子さんは私の部屋にいます。
元気いっぱいのイタズラっこです。
ただ、、
押入れに入ってはあの時をまだ繰り返します。
トラウマはなかなか消えないのでしょうね。