深夜のチャイム

深夜のチャイム 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

つい最近あった話。
やっと落ち着いたので投下します。

典型的糞大学生な俺はネトゲにハマってしまい、大学そっちのけで家で深夜までゲームをする毎日を送っていた。
もう文字通りPCの画面にかじりついていて、気付いたら外が明るくなってるなんてことは日常茶飯事。
留年しちゃう留年しちゃうなんて言いながらも、なんだかんだうだうだ楽しくやっていたw

その日もそんな感じで深夜にマウス片手にカチカチ狩りをしていたんだが、突然家のチャイムが鳴った。
俺の家(というか借りてるマンション)は、エントランスと玄関とで入口が二段階ある。
客人はエントランスにあるインターホンを操作して、用事のある部屋にチャイムを鳴らし、扉を開けてもらい、個々人用事のある部屋に向かう、という仕組みだ。
どうやらこの時点で、俺に用事のある人はエントランスにいるらしい。
この時点で時刻は既に二時を過ぎていた(咄嗟に時計見たから覚えてる)。
チャイムに応対しようかとも考えたが、それは躊躇われた。
お馬鹿な話だが、ネトゲをしている最中に持ち場を離れて玄関対応をするいうのは非常にめんどくさいw
そうでなくともこの非常識な時間帯の来訪者・・・、絶対にまともなやつじゃない。
俺はチャイムを無視してゲームを続行した。
どうせ数分すれば諦めて帰るだろう、と。
しかし、そんな俺の予想を見事に外し、チャイムは10分近く鳴り響いた。
エントランスの客人はそんなにも俺と接触したいのか・・・
正直この時点で俺ガクブル。
ぶっちゃけゲームなんてしてる場合じゃねぇぞ・・・、ってことで一旦ネトゲは中断。
ひたすら無機質なチャイムの音と格闘した。

ようやくチャイムの音が止んだと思ったてほっとしたのも束の間、今度はベランダ(俺の部屋は一階にある)に走ってくる足音が!
「マジかよ・・・」って気分だった。
その足音の主は俺の部屋のベランダの前に立って、「起きてるじゃん!出てよ!」みたいなことを叫び始めた。
声的に多分女。
かなりヒステリックな声で叫んでた。
その内窓をガンガン叩き始めた。
カーテン閉め切ってたとはいえ光は漏れてるから、そら起きてるのバレますわな、なんてことを考えてる余裕は正直なかった。
うわーどうしようやべーやべーみたいな感じで、本気でパニクってた。
顔面蒼白とはあのことを言うんだと思う。

ドンドンドン!という音が鳴り響く中、俺はとりあえずどうするかを考えた。
とにかくこの場を離れなきゃ!と思い、部屋を飛び出し何故かマンションの屋上へ。
とにかく俺はあのドンドンドン!という音と、あの女の声から離れたかったんだと思う。
屋上に着いて、一旦落ち着きを取り戻し、警察に連絡した。
警察はすぐに向かうとのことで、俺は一先ず安心した。
距離的に10分くらいで来るとの事で、俺はそれで安心しきったのか、あの女の顔を一目見てやろうと思いついた。
今思えば馬鹿すぎる考えなんだが、なんだかいてもたってもいられず屋上から一階の自室へ戻る俺。
だが、自室のドアを開けることはできなかった。
外に漏れている声から判断するに、 

女は 部 屋 の 中 に い る 

女がギャーギャーと笑う声と暴れまわる音がこっちにまで伝わってくる。

俺はすぐさま屋上に避難。
もはや安全な場所などマンション内にはないのだが、屋上は何故か当時の俺の中で安全地帯として数えられていたらしい。
そうこうしている間に警察到着。
エントランスを手動で開け、警察官の後ろでビクビクしながら玄関の扉を開けると、そこには俺の部屋で暴れまわる女の姿が。
髪がボサボサで、目がイっちゃてるのが印象的だった。
それと対比して服装は割とその辺にいる女の子のそれと変わらないのが逆に怖かった。
しかもなんか叫んでるんだが、どうやら男の名前(俺の名前ではない)を連呼してる。
もうなんかそれだけで、霊的なものを上回る狂気があった。
そしてキーキー言いながらも警察に連行される女。
俺も後から警察署に行かなきゃいけないらしいが、ひとまず待機させられた。
結局残されたのは窓ガラスが割れ、グチャグチャに散らかった俺の部屋。
食器が割れまくりでテレビとかなんかもぶっ壊れてた。
一番ショックだったのは、当然のようにPCが破壊されてしまっていたこと。ネトゲできねぇ。

後日聞いた話だとどうやらあの女は前の住民と色恋沙汰で揉めてたらしい。
メンヘラ気質なのかどうかは知らないが、つい最近まで精神病院に入院?的なことをしていた、と。
そして退院後即突撃。
見事に俺がとばっちり食らった格好です。

怖すぎるのでそのマンションからは引越し。
ぶっ壊れた家財道具もなんとか再び買い揃え、PCも新しいやつにして、まぁ今こうやってここに書いてるって感じです。
ちなみにネトゲはもうしてませんw
一人暮らしの人はくれぐれも気をつけるように、と俺の中では洒落にならないくらい怖い話でした。

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