ダンボール

ダンボール 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

小学生の頃、近所の団地に良く遊びに行っていたのですが。それが今より18年ほど前になりますので。昭和から平成へと代わった頃でした。

特に友人がその団地にいたわけではなかったのですが、1号棟と2号棟の間に遊具がありそこに、友人と二人で行ってガンダムのカードゲームをして遊ぶのが日課になっていました。

そんなある日に、その遊具の置いてある場所に違和感があり。その違和感は、遊具のシーソーの隣にある木下にダンボールが置いてあった事です。それだけであればいいのですが。
そこを通る大人の人はそのダンボールに向かい手を合わせていることでした。
友人と二人そのダンボールに興味を持ち近づいたのですが。
その当時、「大人の人が手を合わせる=神聖な物」とゆう観念が身に付いていたために。
開けようとは思いませんでしたが。
中から、黒いゴミ袋がチラリと覗いていたのは覚えています。

そこで、神聖な物にはお供えをしようと、友人と二人で訳もわからずにそのまま。
お参りごっこのような形になり、持っていたカードをお供えとしてダンボールの前に置いて、手を合わせて二人で帰りました。

次の日の朝になり学校で、前日に遊んだ友人とまたそのダンボールを見に行こうという話になり。
学校が終わり、またその団地に遊びに行くと。
ダンボールはそのままでしたが、お供えしたカードは無くなっていました。
その当時まだ疑う事を知らなかった、私と友人は貰ってくれたのだと思い、もう一度カードをお供えしました。
そしてその後も数人の大人が手を合わせていくのを見て帰宅したのですが。

家に帰り、自分の部屋で漫画を読んでいると。
知らない子供が窓から私の部屋を覗いており。
道沿いにある私の部屋からはよく誰かが覗く事はあるので気にもてい無かったのですが。
1分間ぐらいしてまた窓を見るとその子がいたので。
窓を開けて「どうしたん?」と聞くとその子は「お兄ちゃんカードゲームしてあそぼや」と「僕カード4枚もってるよ」と言って来たので。
私は「4枚じゃ出来ないし夜遅いから、帰った方がいいで。」と言うと、その子は「暗いから帰りたくない、でもお兄ちゃんが一緒に来るならいいよ。」って言われたのですが。
夜遅く外出できるはずも無く。
私は強引にその子の誘いを断り。その日は寝たのですが。
 
窓を見ると、私と友人のお供えしたカードが置いてあり。
その窓に「明日はいません」と指でなぞった後があり。
友人と次の日に学校で話すと、友人も同じ事があったと話。
ダンボールが怪しいと、団地に行ったのですが。そのダンボールは無く。
団地の大人の人に尋ねると。ダンボールの事は誰も知らないといっていました。

今でも、道でダンボールを見かけるとその当時の事を鮮明に思い出してしまいます。

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