無人のホーム

無人のホーム 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

幽霊を直接見たわけではないが・・・

塾講師をしてたころ、近鉄奈良線の各駅停車の最終に乗って上本町まで鈍行で帰っていた。
そんなある夜、乗り遅れそうになってやっと飛び乗った電車。。
最後尾車両にはうらぶれたじいさんと俺だけが乗っていた。

半分うつらうつらしながら乗っていて近鉄花園駅についたとき、まえのじいさんが勢いよく立ち上がった。
(降りるのかな)と思ったのだが、じいちゃんは立ちつくしている。。
そして視線は俺の真後ろ(ホーム側)に向かってリアルに見 開 い て い る

そこで発した言葉
「××。。。おまえ満州で死んだよな・・?」
俺は反射的に後ろを見た。。。。そこはホームのはずれで駅の屋根もなく鉄の柵があるだけのところ。
電灯がついているところからかなり離れているので、ほとんど真っ暗で。。。
俺はぎょっとした。

誰もいなかった。

あれから何年も経ったが。。。その時のじいちゃんの凍り付いた顔が目に焼き付いて離れない。
疲れたときとかフラッシュバックになってよみがえる
振り返って見たときの闇の無人のホームと一緒に。。。

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