老婆の復讐

老婆の復讐 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

昔、安い一戸建て借りたことがあるが不動産屋が事故物件だということを引っ越しのギリギリまで教えなかった。
審査もとおって金も払って契約書類も交わしていざ引っ越しの前日のカギ渡しのときになって、実はここの物件なのですがときやがった。

唖然としていると、この間取りでこの値段なので知っていると思ってたととぼけやがった。
住んでみると確かにいやな気配がする。
二階の和室から線香のにおいが夜になると漂ってきたり、一階のトイレが風もないのに開いたりする。

あるとき二階の部屋で人の気配がしたので、その気配のするところにパンツをおろしておもっきり放屁してやった。
瞬間、
「ゲっ!ニガッ!」
といううめき声とともに老婆の姿がふと浮かび、窓がガタガタとゆれて気配が消えた。

それ以来、線香の匂いはしなくなり、トイレが勝手に空くことはなくなった。

が、しばらくして俺はなぜか彼女にフラれた。俺は老婆の復讐だと思っている。

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