夢で見た洋館

俺にも信じられない話なので、この話を信じてくれとは言わん。 俺が小3くらいまで、熱出した時に必ず見る夢があった。 蔦が壁一面にビッシリと張り付いた洋館の前に、ガキの俺がいる。 周りはなぜか霧が出...

繰り返す人生

俺には高校時代から親友Aがいる。 Aの自宅には、俺達の高校時代に、Aの従兄弟で大学生Bさんが居候していた。 Aの父親が、Aの大学受験勉強をみてもらうのを条件に、地方出身のBさんを居候を許可した...

四階の住人

信じてもらえるか解らないですが、取り合えず書きます。 うちは代々女系の家庭で、男子が少ないのですがその女性たちは主に体が弱い(主に心臓)代わりに所謂霊感があります。 私も例に漏れていません。 ...

因果応報

20数年前、バブル真っ最中で銀行はどんどん回収見込みの無い所にまで貸し付けをやっていた。 銀行を真似てマリンバンクや農協も組合員に簡単に貸していたんだ。 ある漁業系の貸し付けはめちゃくちゃ酷かった...

あ、駄目だ

一年前くらい被災地から引っ越してきたその彼女は、都内のアパートに住んでた。 その日、親しくなりたかった俺は、彼女の他の友達たちと、アパートにお邪魔することが出来てかなり嬉しかった。 結構いい部屋な...

記憶を追いかけてくる女

語り部というのは得難い才能だと思う。 彼らが話し始めると、それまで見てきた世界が別のものになる。 例えば、俺などが同じように話しても、語り部のように人々を怖がらせたり楽しませたりはできないだろう。...

あー、見ちゃったか

私の彼氏の知り合い(以下Aさん)がめちゃくちゃ霊感強い。 Aさんは今はもう丸くなったんだけど、元ヤンで全然霊とか信じるタイプじゃなかった。 でもなんとなく「ここ嫌だな」とかは感じる人だったみたい。...

マンホールの男

昔、警備会社の夜勤をやっていた時の話。 多くは国道の道路工事の現場で、車通りの多い道で騒がしい音の中働いていた。 ある日、珍しく裏道の仕事が回って来た。 その細い裏道は、臨時の水道工事の関係...

人型の影

私が学生だった頃の話です。 友人が親元を離れ、一人暮らしをすることになりました。 引越しの手伝いをし、そのまま泊りがけで飲み会をしようということになり、早速手伝いに行きました。 新居は古い木...

開かずの間のアルバム

これは子供の頃、引っ越す前に住んでいた一軒家での話です。 その一軒家には玄関を上がるとすぐ横に和室がありました。 入口の障子戸はずっと閉めたままで、いわゆる「開かずの間」のような部屋となってい...