師匠シリーズ 第30話 坂

大学1回生の夏。 『四次元坂』という地元ではわりと有名な心霊スポットに挑んだ。 曰く、夜にその坂でギアをニュートラルに入れると車が坂道を登って行くというのだ。 その噂を聞いて僕は俄然興奮した。 ...

魔界の異物

料理の才能が全くない俺。 新婚当時、共働きだから当然家事もちゃんと分担するつもりだった。 ある日、俺がカレーを作って二人で食べたところ、嫁がとんぼ返りをするようにひっくり返ってブッ倒れた。 ...

霊感少女と闇夜の行列

もうだいぶ前になるけれど、僕が体験した死ぬほど洒落にならない話 当時大学生だった僕は恋をしました。 相手はバイト先で知り合った子。 バイト仲間数人で遊びに行ったりして仲良くなり、向こうも彼氏...

階段怪談

突然だが、"階段怪談"って遊び、知ってる人いるか? 検索してヒットしないから、多分俺の町だけの話なんだろうけど、それについての洒落にならん話を一つ。 俺がその遊びを知ったのは小学6年の頃だった。 ...

悪いエンジェルさま

中学生の時、例に漏れずウチの学校でも、コックリさんの亜流だと思うんですが『エンジェルさま』というのが大流行して、私も仲良しの友人と3~4人で集まっては休み時間にやってました。 エンジェルさまは、50...

大魔王ゾーマ

小学生の頃、学校周辺で、変質者が出没したことがあった。 雑誌や新聞によくある、「子供の前で性器を見せびらかす」というアレだ。 平和な田舎町だったこの町にキチガイの犯罪者が現れた、というで、当時は、...

師匠シリーズ 第29話 葬祭

大学2年の夏休みに、知り合いの田舎へついて行った。 ぜひ一緒に来い、というのでそうしたのだが、電車とバスを乗り継いで8時間もかかったのにはうんざりした。 知り合いというのは大学で出会ったオカルト好...

夢じゃないわよ

大学1年の夏のことだった。 当時、私は実家から通っていた。高校の時分は弟と相部屋だったので、大学生になった時点で、俺だけの部屋をよこせと空き部屋をもらった。 私の家は昔旅館を営んでおったため、3階...

師匠シリーズ 第28話 写真

大学2回生の春ごろ、オカルト道の師匠である先輩の家にふらっと遊びに行った。 ドアを開けると狭い部屋の真ん中で、なにやら難しい顔をして写真を見ている。 「なんの写真ですか」 「心霊写真」 ちょっ...

あやこさんの木

私が通っていた小学校には『あやこさんの木』というのがあった。 なんという種類かは分からないが、幹が太く立派な木だ。 なぜあやこさんの木というのかは分からない。 みんなそう呼んでいたが、由来は誰も...

錆びたナイフ

「錆びたナイフ」という恐い話を中学生の妹から聞きました。 クラスではやっているそうです。 オギノという背が低く、風俗の呼び込みや使い走りをやっている人がいた。 彼は住み込みではたらいていて、...

師匠シリーズ 第26話 血 後編

はじまりはただの占いだったという。 女の子であれば、小学生や中学生のときにハマッた経験はあるだろう。 高校になっても占いに凝っている子となれば、占いの方法もマニアックなものになり、ちょっと傍目には...