托鉢の僧侶
本土の漁村の沖には島があり、そこにも人が住んでいました。 比較的大きな島で、全体に集落が五つほどありました。 その島の最も大きな集落に、ある日、托鉢の僧侶がやって来ました。 初老で痩せた彼は...
本土の漁村の沖には島があり、そこにも人が住んでいました。 比較的大きな島で、全体に集落が五つほどありました。 その島の最も大きな集落に、ある日、托鉢の僧侶がやって来ました。 初老で痩せた彼は...
母から聞いた自分が生まれる前の話。 家を増築することになったのですが、大工さんに怪我や病気が頻発してなかなか工程が進まず、なにかあるかもと、お坊さんに見てもらったそうです。 すると、「中学生く...
小さい頃、多分、小学校に入って間もないくらいの頃だったと思う、四捨五入すると40年近く前の話。 年子の妹は幼稚園児で、俺は小学校に入ってからもよく妹とつるんで遊んでいた。 妹とはよくある女の子...
芥川龍之介の『歯車』という話を知っていますか? 私がこの話を知ったのは高校生の時の国語の授業中でした。 その日の授業では芥川龍之介についてやっていたと思います。 国語の教師はその日の授業のま...
けっこう前に団地に住んでいた時、ベランダにハサミが置かれていた事があった。 もちろん俺のではない。柄が赤い色をしたハサミ。 市販で売ってるような小さいやつね。 自分の家は一階だったから、ガキ...
うちのばあさんは四国のとある港町で料理屋をやっているんだが、そこで常連としてよく来ていた、水産会社の社長から聞いたという話。 その社長曰く、ある頃から会社の事務所に女の幽霊が出るようになったと言...
これまで1万を超える様々な怖い話を読んできましたが、この話はリアルに頭の中に情景が浮かんできます。 他の話と違い、何か『異質』なものを感じます。 体験からかなり時間が経っているようですが、何か...
俺が大学生の時一人暮らししていたマンションの話です。 自分には霊感とかまったくないんですが、夜部屋にいると 「シャッ・・・シャッ」 という変な音が聞こえてきて、へたれな俺はなんの音だこれ・・...
私の生まれ故郷は田舎の小さな集落でした。 全員が顔見知りという環境でしたが、中でも同い年のA(仮名)とは大の仲良しで、都会へ出てきた現在でも繋がりがあります。 これはそのAが実際に体験した話です。...
これは、僕が中学の頃の話。 小学校の頃、調べ物は両親のPCで大体調べていたが、中学に入ると、何かと頻繁に使うようになり、自分のPCが欲しくなっていた。 うちでは経済的な事情で、最初はなかなか両...
私の職場は宮城県の某所、沿岸部からほど近い場所にあります。 当然ながら、あの東日本大震災で津波の浸水被害にあっております。 私の入社は大震災後だったのですが、当時はやはり大変だったようです。 ...
友人のカナエちゃんについての話です。 彼女は小学校時代、習字教室に通っていました。 そこは子供のいない老夫婦が二人でやられていた教室で、近所の小学生が多く通っていました。 中でも彼女はとりわけ先...
4歳か5歳か、小学校に上がる前の、夏の終わりの話。 私は田舎にある母方の祖父母の家で昼寝をしていた。 喉が渇いて目が覚めて、違和感を覚えた。 何回も遊びに来ている家だけど、何かが違う。 ...
これは私が18歳の時の出来事です。 当時、仲の良かった友達のグループがあり、私はその子たちと毎日のように一緒にいました。 その中でもとくに仲がよかったFとは、他のメンバーとは少し違った特別な親...
幼少の頃、九州のある県に引っ越した直後に見た夢の話。 引っ越して、その県にある母の実家に住むことになった。 もう実家の主であった祖母は他界しており、家はすごく汚かった。 家族三人(兄と母...