腰の曲ったお婆さん

これは、家族で出掛けた時の話です。 共働きで多忙な両親が、休日の貴重な時間を使って家族サービスとして山梨県のとある川に車で渓流釣りに行きました。 何時間か車を走らせて、目的地に到達。 渓流釣...

保母さんと園児たち

関東地方周辺の、ある河川上流にての話。 その川の上流は、片側が切り立った崖がそそりたち、もう一方の川岸はアスファルトを敷いた遊歩道になっている。 散策を開始したのは午後に入ってからだ。 流れ...

人身事故が多い踏切

自分は小学校卒業まで、都内のある住宅街に住んでいた。 近所に線路があり、最寄駅から下り方面に2つ目の踏切がそこにはあった。 その踏切が人身事故が多い。 開かずの踏み切りとかじゃないのに。 ...

四面堂

俺の住んでる町内では、大人はほとんど知ってるって話があってさ。 四面堂って言われてる山沿いの道なんだけど、雨の日に白いセダンで通ると、ずぶ濡れの女が出るらしい。 それで、ある雨の日に近所のおっ...

ファンです

四年前の話。 昼休みに大通り公園でのんびり弁当を食べていたら、知らない70代位の老夫婦が近づいてきた。 「○○○○さんですよね?」 と俺のフルネームを言ってきたから 「はい、そ...

夢なんだよ

私は小学生のころよく明晰夢を見ていた。 夢の中で夢だと気付く事ができたのだ。 その日も夢の中でこれが夢だと自覚することができた。 その夢は何処かの飲食店にいる夢で、隣で母親がビールを飲んでい...

ポテトサラダ

見えないけど、よくないモノがいるとゾワゾワを感じるって程度なんだけど、大学の一時期、そのよくないモノに憑きまとわれて疲弊していた。 どこで拾ってきたのか、家にいるとよくある現象に加えて、毎晩夢に出て...

顔を両手で覆う人々

人ごみにまぎれて妙なものが見えることに気付いたのは去年の暮れからだ。 顔を両手で覆っている人間である。 ちょうど赤ん坊をあやすときの格好だ。 駅の雑踏の様に絶えず人が動いている中で、立ち止ま...

元国営企業

元国営企業の女性従業員たちが、とある海外の地方都市で売春の現行犯で逮捕された。 実は、その都市で30年以上にも渡り、売春が行われていたのだが、客が自国の人間ではなく、企業が属している国の高官などが主...

ドライブでの仮眠

もう10年くらい前の話なんだけど、当時働いていた職場は変則的なシフトでね、その日は昼過ぎから21時という勤務だった。 翌日から土、日、月という三連休の前の晩ということで、テンションが上がりまくってい...

悪魔の降霊の儀式

小学3年生の時のことです。長文です。 親や兄弟にも内緒で、悪魔の降霊の儀式を行う事を決めた俺。 放課後に一人で通いつめてた学校の図書室で手に入れた、色んなおまじないの書いてある本の通りに事を進める...

読心術

三年ほど前の夏の話。 友人の部屋で大学の講義をさぼり、何するでもなくダラダラしていた。 他愛も無い馬鹿話、その中で友人がふとこんな事を口にした。 「なあ、もしこの世に読心術できる奴がいてさあ...

悪魔のような妖艶な念

あの日。私 は群馬の大間々と言う所のペットショップに子犬と子猫を見に行った。 ただ、どれも予算オーバーでがっかりしながらドライブがてらかなり遠回りではあるが大間々から足尾を通り日光方面へと向かって...

呪詛代行

私は2年前まで「呪詛代行」のアルバイトをしていました。 所属していたのは、心霊DVDなどを作ったりしてるプロダクションで、業界でもそれほど胡散臭くはないところです。 他にもお守りや、占いグッズの通...

峠にある電話ボックス

ある人(仮にAさんとする)が、夜一人でツーリング中、運悪く単独事故に遭ってしまい、霧が深く一人では事故の処理はおろか帰れないので、友達に助けに来てもらおうと峠にある電話ボックスに入った。 霧の中...