気味が悪い話一覧

記憶を追いかけてくる女

語り部というのは得難い才能だと思う。 彼らが話し始めると、それまで見てきた世界が別のものになる。 例えば、俺などが同じように話しても、語り部のように人々を怖がらせたり楽しませたりはできないだろう。...

ラジオ局で録音された謎の声

放送局にまつわる、ちょい怖い体験を。 俺は各地の都市に最近増えている地域ラジオ局で仕事をしている。 これまで何社かに関わっているが、10年前まで勤めていた局でのこと。 俺はいずれも技術を中心...

死んだはずの少年

警官をしている友人数年前に体験した話。 そいつは高速道路交通警察隊に努めているんだけど、ある日他の課の課長から呼び出されたんだって。 内容を聞くと、一週間前にあった東北自動車道の事故の詳細を知...

ざわつき声

高校を卒業し、進学して一人暮らしを始めたばかりの頃の話。 ある夜、部屋で1人ゲームをしていると、下の方から大勢の人がザワザワと騒ぐような声が聞こえてきた。 俺は「下の階の人のところに客が一杯来てい...

練炭自殺

今まで、親しい友人にしか話していない話だけど、今でも気味が悪い話だから聞いてほしい。 俺は、ある地方で警察官をしている。 職業が職業だけに、仕事上の秘密やこれから話す話に出てくる個人情報の類は伏せ...

家族ではない足

今から数年前の夏の日曜日。 昼過ぎ頃だったでしょうか、20歳になる娘が珍しくあわててキャーキャー騒いでいることがありました。 トイレからあわてて出てきた娘は 「ねぇ、お父さんはどんな靴下履い...

コンセントから伸びる髪の毛

最初に気付いたのは散らかった部屋を、僕の彼女が片付けてくれた時だった。 僕は物を片付けるのが苦手で、一人暮らしをしている狭いアパートはごみ袋やら、色々な小物で埋め尽くされていて、結構な状態だった...

みっつの選択

今日はエイプリルフールだ。 特にすることもなかった僕らは、いつものように僕の部屋に集まると適当にビールを飲み始めた。 今日はエイプリルフールだったので、退屈な僕らはひとつのゲームを思い付いた。 ...

くるくる回る頭

夏に彼女と江ノ島へ旅行に行った時の話なんだが、真夏の炎天下の中、江ノ島のあちこちを歩き回るような過ごし方をした。 足場の悪い階段状の岩場を上がったり下がったりと半日かけてそんな観光をしてたもんだから...

ヤマニシさん

4年前? 先輩と彼女と、彼女の知り合いの男女と4人でデートすることがあった。 で、帰りにメシ食ってたら、知り合いの女の子が「ヤマニシさん見に行きたい」って言い出したんだって。 あ、先輩と、その...

不可解な言語

自分の錯覚、と言われてしまえばそれだけなんだけれど。 当方大学1年。 両親と一緒に暮らしている。 最近引っ越すまで2LDK(一室一室が狭い)のアパートに住んでいた。 私の部屋(と言っても勉...