私が以前、営業の仕事をしていた時の話です。
地方出張が多く、その時はホテル暮らしをしていたのですが、福島県の駅前のとあるホテルで、その日は、シングルの部屋が取れなかったので仕方なくダブルの部屋をシングルユースしました。
仕事が終わって部屋でボーッとしていると隣の部屋から、若いカップルらしき人達のいちゃいちゃしている声が聞こえてきました。
壁が薄いホテルではなかったので、かすかに聞こえる程度です。
その時私のスケベ心が働いて、壁に耳をつけてそのイチャイチャ声を聞きながら
「ったく、うらやましいなぁカップルは!」
と思っていました。
そして更なるスケベ心で部屋にあるコップをあてて聞くと更に聞こえやすくなるかなぁと思ってコップを壁にあてて聞きました。
しかし、不思議な事にさっきまでのイチャイチャ声は聞こえず
グォォォォォォォォォォォ
という機械音しか聞こえなくなってました。
それに、さっきまで感じられた部屋の空間的広がりが感じられません。
コップを取りに行って壁にあてるまで1分もたってません。
なんか違和感を感じたので、部屋を出て隣の部屋を確認しに行ったら、そこには
「機械室」
という狭い部屋があったのみで、その隣は階段でした。
いったいあの声はどこから聞こえてきたものなのでしょうか?
その夜は、その事が気になって一睡も出来ませんでした。