それは、私が結婚して3年目の夏の日の事でした。
今も住んでいるこのアパートは、作りが昔のアパートで、道路沿いに大きい窓がある部屋です。
もちろん、カーテンも窓も外から丸見えになるので、開け放すということはできません。
当時、私達はその窓を頭の方にして寝ていました。
その日、疲れているにもかかわらずなかなか寝付けずにいました。
寝苦しいというか、目が冴えるというか。
夜中の2時頃だったでしょうか。。。はっきりした時間は、その時は判らなかったのですが。
寝てる私の頬を風が流れている感じがしました。
え?っと思って、窓を見たのですが、特に変わった事は起きていません。
気のせいかと思って、寝ようとしていたとき、
頭の方で何かが動く感じがしました。
また、窓を見ると外を走っている車のライトが、窓を照らしていたので、ああ、このせいで、、と思って、また、寝ようと頑張っていました。
少したった頃、また風が流れたような気がしました。
どうせ気のせいだと思って、目を閉じていたのですが、やっぱり流れている気がする。。。
ぱっと、窓を見ると、カーテンの端っこから、手が出て、カーテンを少しめくるところでした。
驚いて、凝視していると、カーテンの端から真っ黒な顔がにゅっと出てきました。
驚いて、悲鳴を上げるとその顔はぱっと消えました。
私の声に驚いて、隣に寝ていた主人が起きだし、何事かと尋ねてきたので、事のあらましを語り、カーテンをめくってみましたが、窓は閉まったままでした。
あれは、何だったのか判りません。
一応、警察には連絡しパトロールを強化してもらうという事になりましたが、、、
警察では、どうにもならないもののような気がします。
今でも、あの真っ黒な姿は目に焼きついています。