死期の予告

死期の予告 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

俺の高校時代の友人の弟(当時小学4年生)は、背後霊が見えると言っていた。

弟が見えるようになったきっかけは、教室にいる時に稲光が「ピカッ」と光った時かららしい。
そういう時はみんな窓の外を見るものだが、弟は教室内を見ていたのだった。

そして、2度目の稲光が光った瞬間、友人達の頭上に白い煙のようなものが見えたそうだ。
なんでも弟いわく「病気の人や、まもなく死ぬ人は煙が薄いか、無い。」との事。
彼のおばあちゃんが亡くなる1年前に、笑顔で接するおばあちゃんに突然涙目で「死んじゃイヤだ」と言ったのは友人(彼の兄)の記憶にも強く残ってるらしい。

弟が背後霊を見るときは、相手に背中を向け、振り向く事で見えると言う。
奇妙な格好だが、「振り向かないと見えない」らしい。

友人達は面白がり、こぞって見てもらっていたが、「きれいな服を着てる人」や「着物を織っている人」など背後の霊を教えてくれるが、最後に「A兄ちゃんは46年後」とか「B兄ちゃんは58年後」とか言う。
「何の事?」と聞いても笑って教えてくれない。

どうやら「死期の予告」らしい。
俺は、それが怖くって遂に見てもらえなかった。

その他にも家族の危険を察知した事や、弟が「見える」ようになってから起こるようになった「ラップ現象(弟いわく見える人の所には霊が訪れやすいとの事)」等の話もたくさんある。
なぜ彼が背後霊や死期を見れるのかはわからないが、いたって自然に受け入れていたのが今になるとちょっと怖いかも。

今、彼は24歳。悟りでも開いているのかなぁ。

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