俺の話。
関西に住んでるんだが、震災後に急に家賃が下がったというアパートに入居した事があった。
風呂無しワンルーム(?)で、駅から歩いて15分で月¥25,000。
元は(震災前)¥60,000くらいだったらしい。
オカルト風な訳アリっていうより、全壊とかそっち系で値段下がったと思っててちょっと荒んでた俺は
「家崩れて死んだら死んだで良いや、どうせ俺なんか」
くらいに思って契約。
特に何も無かったんだけど、あるとき流し台の下の収納を開けたら赤いビニール紐と赤いテープで縛ったダンボール箱が入ってた。
何だろなコレ、と思って引っ張り出して中を見たら、拳大の石がぎっしり入ってたんよ。
一瞬ゾクっとしたけど、特にお札も貼って無いし、呪文みたいのも書いて無いし訳わかんねーけどまぁ良いや、って思って、外でバラして捨てた。
2日くらいは
「怪談だとこの後何か起こるんだよなぁ」
とか思いながらちょっと気にしてたけど、特に何も起こらなかったので忘れて過ごしてた。
1ヶ月くらい経って、何となくまた流し台の下開けたらまたダンボール入ってた。
同じ様に赤い紐と赤いテープで縛ってあった。
戻って来たみたいに。
元から2つあったなんて事は無い。
そして誰にも合鍵持たせてないし当然一人暮らし。
誰の出入りも無かった筈。
リアルな生死は良いけどこういうのちょっとビビる俺なので、今度は中を開ける根性が無かった。
ゆさゆさ揺すったら、ゴリゴリ石っぽい感触だったけど。
その月のうちに周りにお金借りて他所へ越した。
スマン、呪いとかいわくとか無くて。
でもマジで怖かった。