私の1歳年下の後輩が死んだ時の話なので、あまり気が進みませんが...。
もう10年以上前、私が中学3年の時の実話です。
今まで誰にも話してなかったんですが...。
「う、うわあぁーーー!!」
電話相手の後輩Yが受話器の向こうで突然叫んだ。
「なんや?どないしたんや?」
私はYの異様な叫びに驚き、聞き返した。
「Sが!Sが電車に轢かれたぁ!!」
この時、Yは私と公衆電話で話しており、事故に遭ったSは、Yが見ている前で盗んだ原付きバイクに乗って踏切のない線路脇を走り回ってたそうです。
そしてSがバイクで線路に進入した時、近づいていた電車に気づかず...。
この時の様子をYはこう語りました。
「轢かれた直後、Sは耳から後ろ(後頭部)が全部吹き飛んでた。
もちろん中身(脳みそ)も飛び出てた。
でもそんな状態でアイツは一度立ち上がったんや...。
そして思い出したかのように倒れて、死んだ...。」
Yはこれ以降、焼き肉が食べられなくなったと言います。
そしてお通夜の夜...。
私とY、そして友人達2人の合計4人でSの通夜に行きました。
一通り焼香を終えた後、私は
「みんな今日はうちに泊まりに来いや。」
と言いました。
他の3人は賛成し、みんなでうちに向かいました。
家に着くと母が
「またぎょうさん(たくさん)友達連れてきたんやね。
玄関入る前に塩踏んで入らんとあかんで。」
そうは言われましたが、わざわざ塩を持ってくるのも面倒なので、4人はそのまま私の部屋に向かいました。
そしてひとしきり話しをした後で、そろそろ寝ようかとなり、狭い部屋に雑魚寝状態で電気を消しました。
しばらくすると私は不意に目が覚めました。
そして体が動かない事に気づきます。
「うぅ、金縛り!?」
かすかに動く目玉だけをきょろきょろさせて他の3人を見てみると...。
なんと3人とも目を見開いて天井を凝視しています!
私はみんなが見ている天井に目をやりました。
そこには...。
天井いっぱいの大きなSの顔があるではないですか!!
真っ白な顔で私たちを見ています。
あまりにも怖くなったので、目を閉じ心でお経を唱えながら私はいつしか再び眠りに入っていました。
そして翌朝。
私は昨日見たのは夢だろうと思い、他の3人にそのことを話しました。
すると他の3人も同じ体験をしたと言うではないですか!
私は
「みんなで同じ夢を見るなんて珍しいな...」
と恐怖を払いのけるように言いました。
しかし、その後私たちを起こしにやってきた母がその恐怖が本物だった事を思わせる事を言いました。
「あれ?ひとり先に帰ったのかい?」
みなさんお通夜、葬式の後はきちんと塩で清めて家に入りましょう。