血がほしい

血がほしい 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

私が小学校二年生の時の話です。
私の学校では毎週月曜日に朝礼がありました。
各委員会からのお知らせ、校長先生の話などなど普通のやつです。
ある日の朝礼は校長先生が張り切っていたせいか、もんのすごーく話が長かったんです。
かれこれ30分近く蒸し暑い(夏でした)体育館の中で立ちっぱなしって子供にとっては結構過酷ですよね。
だから具合の悪い子がポツポツ出てきて、ある子は保健室、ある子はトイレに…というような状態になったんです。

私と前にいた友達も気分が悪くなってきてしまったので先生に言ってトイレに行くことになったんです。
体育館に備え付けのトイレがあったのですが暗くて怖かったので、自分達の教室の隣にある、いつも使ってるトイレに行くことになったんです。

スッキリし終わってトイレ越しに『やっぱり体育館のトイレじゃなくてこっちにしてよかったよね』というようなことをうだうだ話してたんです。
で、流してから、さぁ出ようと思った瞬間…鍵があかない。
友達のイタズラだなと思った私は『何してるのー開けてよ』と呼び掛けるも返事は一切なし。
鍵をガチャガチャしながら再度呼びかけるも返事はなし。
おかしいなぁと思って便器とドアノブに足を掛けて無理矢理上ってみたんです。

私の学校のトイレのドアって木製で結構古くてボロかったんですね。
だから所々木がめくれていて上ってる最中に手や足が切れたりするんです。
でも友達の声も聞こえないし気配もしないしだんだん不安になってくるんですよね。
だから手や足が切れて血が出ても必死すぎて気付かないんです。
んで外の様子を探ろうとやっとのことで上ってドアの外を上から顔だけ出して見下ろしたんですね。

すると見たことないくらい長い髪の毛の白い服を着た女の人がうずくまってるんです。
『えっ!?』と思った瞬間、ものすごい勢いでその女の人が立ち上がって手をのばしてくるんです。
血走った眼で見つめられた私は動けませんでした。
長い爪をした手が私の顔に近づいたときに声が聞こえたんです。

『…おまえの血が欲しい』

女の人とは思えないような低い声で繰り返し言ってました。
恐怖と驚きで力が抜けてしまった私はそのまま後ろへ落下。
高さはそんなになかったので尻餅程度で済みましたが女がドアを叩くので怖くて外に出られません。
しばらく時間が経った後、音がしなくなったのでドアの隙間から覗くと誰もいないようでした。
でも鍵は開かないままだったので仕方なくまた上ることに。
ボロボロになりながら上ってやっとトイレから出て、すぐ隣の自分の教室に戻ると誰もいませんでした。
まだ朝礼が終わってないんだと思い、私は体育館へ向かおうと廊下を歩きました。
その途中で担任の先生と一緒にトイレへ入った友達に声を掛けられ今までのことを話すと『○ちゃん(私)のトイレのドア開いてたから先に行ったんだと思ったよ』とのこと。
しかも既に友達がトイレを出た時みんな教室にいたそうで、その時私がいないことに気付き探してたそう。
トイレのドアを叩く音はしなかったか先生に聞いてみたところ『そんな音は聞いてない』とのこと。
トイレは教室の隣にあるので(教壇側)音が聞こえないはずはないんです。
普段はドアの開閉の音でさえ聞こえるくらいですから。
それ以来、学校のトイレは怖いです。
あの女の正体も分からないし。

長文&イライラさせてしまって本当にすみませんでした。

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