よく、死ぬ直前に視界が暗くなるって言いますね。
ドラマとかでもたまにそういうシチュエーションがあります。
あれ、正直ガチです。体験しました。
自分、肝炎なんですね。疲れやすくって「おかしーなー」とか思ってたら、そのうち起き上がることも出来なくなって、救急車で病院に行った時にはもういつ死んでもおかしくない状態。
血液検査で総ビリルビンが10を越えてるって言ったら分かる人には分かるかな。
そのときは、昼間なのになぜか視界が薄暗かった。夜なんて真っ暗。部屋にいても蛍光灯の明かりですら薄明かりって感じ。しかも青い。青いんだよね、視界が。
これを読んでる人で、視界が暗くて青みがかって見える人がいたら病院に行ったほうがいいよ、マジで。
まあそんなわけで即入院になりました。
後で聞いたけど、ドクターも絶対死ぬと思ったって、俺のこと。まだ生きてるけどね。
人間そう簡単には死なないもんだなー、たいしたもんだ。
病院に運び込まれて最初の日は、なんていうのかな、とりあえずの病室に入れられるのね。
つまり、一般病棟じゃなくって、救急車で来た患者をとりあえず入れておくみたいな。
その後に内科・外科~みたいに振り分けられるんだけど。
その病室は二人部屋だったが、俺一人だった。まぁラッキーと思ったよ。
なんか、点滴で利尿剤入れられてさ、腹水取るためなんだけど、これがまた強力な奴でね。
10分おき位におぴっこがしたくなるわけ。それだけならいいけど、大のほうも強力でさ、もうピ~!って感じで、自分では気付かないうちに漏れてるみたいな、マジそんな凶悪な薬な訳。
だから一人のほうが気が楽だもんね。隣に人がいたらおもらし出来ないからw
だけど、さすがにまずいことになったなーとは俺も思った。
そのときは俺、自分がそんなに悪い状態だとは思って無かったけれど、なんか周りの雰囲気がね、「あれ?おれってそんなにわるいの?」って類推させるのに十分っていうかさ、お袋と妹が付き添ってくれてたんだけど、なんかドクターと別室で話をしてるしwww
後で聞いたらプライバシーの問題で病状の話をするのは専用の部屋でっていうのが規則だったらしいんだけど、そのときはあせったよ。別室で話をするのは駄目だろw
と、まあその入院初めての夜、その病室は一般病室じゃないもんだから、廊下側の壁に大きな窓がついている。
まあ、異常を外からすぐ発見できるようにだろうね。
中からはナースステーションが見える。病院っていうのはいろんな人間が歩き回ってるもんだ。ドクター、ナース、患者、業者っぽい人、いろいろ。
そんな人たちが行き交っているのを窓からなんとなく眺めていた。
看護師さん(ナース)が入ってくる。
俺は動けないから、しびんの処理とか、大がしたいときにナースコールを押すと来てくれてトイレまで連れて行ってくれる。
トイレは部屋の中にあるんだけど、情けないことにそこまで自分でいけないんだ、俺。
そこまで動けないほど悪かったんだね。
利尿剤のせいで小も大も頻繁に出る(出過ぎる)んだけど、何回もナースコールするのも悪い気がしてね、できるだけ我慢したりしてさ。そのうちうとうとしてきた。
もちろん熟睡なんてできない。凶悪な利尿剤を点滴で打たれてるから眠れやしない。
暗い視界の中で窓の外の廊下を見ていた。患者が歩いてる。でも、やたらと歩いてる。
なんか人数が多くないか?
ここは救急患者が運び込まれるフロアのはずなのに、何で歩けるほど元気な患者がこんなにいっぱいいるんだ?
患者なのか? そうだ、病院パジャマを着てるもんな、患者の筈だ。
でも、、、おかしい、なにかおかしい。
人は行き交っている。でも、
患 者 は 全 員 一 方 向 に し か 流 れ て い な い !
左から右へ! 後から後から患者は通り過ぎるが、右から左へ帰る患者はいない!
マジでちびりました。暗い視界の中を通り過ぎる病院パジャマの患者・・・
ナースコールを押して看護師さんに来てもらってトイレに連れて行ってもらいました。
その時に、
「このフロア、救急車で運ばれた人だけがいるんですよねえ、そういう人って普通歩き回ったりできないと思うんですけど、何であんなに大勢患者さんが廊下を歩いているんですか?」
ってきいたら、このフロアには、ナースの助け無しで歩ける患者さんは居ないって言われました。
暗い視界が、さらに暗くなりました。。。
暗くて青い視界で見た夢でしょうかね。
あんまり恐くなくてごめんちゃいm( __ __ )m 。