黒いビー玉

黒いビー玉 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

私が小学生の頃。
お父さんの実家に帰ったときに、おばあちゃんにビー玉セットを貰らった。
みかんネットのようなものに入っていたと思う。
勿体無くてしばらくネットの封を切らずにいたけれどある日、親が出かけて留守番を頼まれたので暇にまかせて、ビー玉の封をあけた。
そして、全部で何個か数えてたり、色分けをして眺めていた(いかにも子供らしいけど)。
全部で4~5種類ぐらいだったとおもう。
色分けが終わり、それぞれをコップに入れて鑑賞した。
その直後にトイレに立ち、
戻ってくると、なんとなく一つのコップに違和感を感じて調べてみると、それぞれのコップにはきちんとセロテープに個数を書いて貼ってあったのにそのコップだけ貼ってある個数より1つ多かったんです。
しかも青のスジが入った仲間のコップなのに、黒いビー玉でした。

なんだか奇妙さに驚くと共に怖くなって、そのコップにラップをして(笑)、すぐに仏壇へ供えました。
おじいちゃん、助けて!と真剣に念じた私。
親が帰宅するまで別室でゲームをしながら過ごしやがて親が帰ってくると、すぐに親にそのコップのことを言い、母と仏壇へ直行すると、なんとそのコップが倒れていて、ラップも半分剥がれていました。
怖いので、母にビー玉を拾ってもらうと、黒いビー玉だけ無くなっていました。
私が何を言っても信じてくれなく、ただのイタズラと思われてその場は終わりました。

それから、黒いビー玉のことをずっと考えていたのですが見つからず、自分でも目の錯覚だったんだ、と思うようにしました。
そんな日々を過したある日、母が家の中で転倒して仏壇に突っ込み、腕を縫うというケガをしました。
何かを踏んだということですが、その何かは分かりませんでした。
それから20年近く経った最近になって、母があの時のことを、ふと語ってくれたんです。
「ようこ、あの時わたしがケガしたのね、あれ実は黒いビー玉を踏んで転んだんだよ」
と。鳥肌が立って、まじで怖かったです。(この続きはまた後ほど。。)
興味ないようでしたら、この先は書かないようにしますので、長文スマソでした。

すみません、つまらないのに長文も悪い気がしまして。。
では続けます。

「実はお母さん、あの時のちょっと前に事故目撃しちゃってね、トラックとバイクの事故だったんだけど、バイクの人は車の下に潜り込んでしまって。
早朝のパート行く途中だったから急いでたし、怖かったし見ないふりした。
その時、何個か透明なガラス玉が転がってきてね、それを思わず拾っちゃったんだ」
ここで、なんでお母さんがこんな話し出したのかも分からないし、なんかショックだしで、目の前真っ白状態になっていた私。

「それでね、その玉をポケットに入れて、もし証拠なんかで必要になったらと思ってポケットへ入れてその場は駆け足で去ってしまったんだよ。
その後、トラックの人が逃げたらしくて、協力をお願いする看板が立ってたんだけどお母さん、怖いことに巻き込まれたくなくて、ガラス球のこと言わなかった。
それでそのガラス玉を、パート先のゴミ焼却炉へ放り込んじゃったんだ」

「それね、ずっと忘れようと思ってて、もう本当にいつの間にか忘れちゃった。
ようこが黒いビー玉の話した時も、ぜんぜんもう忘れてたの。本当に。
その後、掃除機掛けてたら何かを踏んでゴロっとした感触で滑って転んで怪我したんだけど。
あの後、何を踏んだか振り返ってみると黒いビー玉だった」

「ああ、ようこが言ってたの本当だわ。って思って。
でもようこに言うと怖がるだろうからって、だまってたんだよ。
そしたら、最近になってあのガラス玉のこと思い出してね。
もしかしてあの黒いビー玉は、焼却炉に入れたガラス玉だったのかな?って」

「でも、あの時またビー玉を燃えないごみと一緒に捨てちゃったの。
どうして思い直して、証言にいかなかったのか、って後悔してるよ。
私がケガしたのも、きっと被害者の人が怒ってたのかなって思うと悲しくて」

母は、こういった内容の話をしました。
私は怖さと驚きと、なんで今更言ったの?という気持ちでいっぱいです。
最近の話です。

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