断末魔

断末魔 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

夜中にトイレに起きたときに息子の部屋から明かりが漏れていた。
また点け忘れて寝てしまったのだろうと部屋に入って電気を消そうとした。
すると、後ろでギシギシって音がした。
何だろう思いと振り返ると木造りの2段ベットがこれ以上ないくらい横に揺れていた。

それもすごい速さで。
0.5秒くらいの間隔で左右にあり得ないくらい揺れていた。
震度8の地震でもこれくらい揺れることはないと思う。

地震かなと思ったけど、他はどこも揺れていない。
とりあえずベッドに手をかけたら止まった。
でも、離したらまた揺れ出した。
いったい何が起きているのかとても不思議だった。
時計を見ると深夜2時だった。
これだけの揺れの中、平気で寝ている息子はすごいと思った。
息子を起こしたら、揺れがおさまった。

あまりに奇妙なので、後日お寺の和尚さんに話したらある人物を紹介してくれた。
その人に一通りあったことを話すと何かを念じて話し始めた。
「そのベッドに何か使った?」と聞かれた。
「子供達があまりに乱暴に使うからベッドの板が割れてきたので、補強に厚めの合板を買ってきて下に敷きました」と答えたら
「その板は首つり自殺した人の木を使った板だから自殺者の霊がついてきた」と言われた。

そういえば、買ってきて1週間くらいたった頃に一部分だけ下に向かってたんこぶのように板が垂れ下がっておかしいなと思ったことがある。
板ってこんなふうに曲がるものなんだと思って気にもしなかったけど。
その人の重みで垂れ下がっていたのね。
幽霊でも重みがあるんだ・・・。

ということはベッドがあんなに揺れたのは自殺者の断末魔の苦しみだったと言うことか、どうりで激しく揺れたはずだ。
自殺した人は亡くなった後も無限にその行為を繰り返す。
24時間365日。苦しい思いをしたのなら永遠に苦しむ。

死んだら楽になるなんて嘘だったんですね。
自殺だけはしないと心に誓いました。

★この話の怖さはどうでした?
  • 全然怖くない
  • まぁまぁ怖い
  • 怖い
  • 超絶怖い!
  • 怖くないが面白い