三年近く前、泉の広場のところで、ヘンな女がうろついていた。
通勤の帰りによく見かけた。
三十前後で、赤い色のデザイン古そなドレスっぽい服着てて、小柄で、顔色悪く目がうつろ。
髪は背中近くまであって、伸ばしっぱなしに見えた。
目立つ服の色となんか独特の雰囲気があって目がいってしまう。
でも怖い(キ印っぽい)感じして、何気なく観察はしても目はあわせんようにしてた。
女はいつも広場の中をうろうろしてた。
地下出口出たとこの何本か外れた飲み屋筋に立ちんぼのねーちゃんの多い場所があって、そこのねーちゃんかな?と思ってた。
ある日の仕事帰り、広場内の薬局の店頭でコスメの安売り見てた。
私は買い物するの時間かけるほうで、そん時も多分一時間近く店にいたと思う。
その夜も女は広場をうろついていて、いつものことなんで特に気にとめてなかった。
でも、店から出た時、視線感じて顔上げると、広場の真ん中の噴水を隔てて、女がこっち見てた。
なんかヘンな感じがした。私は目が悪くて、眼鏡かけてても少し離れた場所だと相手の顔とかよく見えないのに、
女は妙にくっきり見えたんよ。
3Dみたく。