幽霊とかの話じゃないんだけど、ちょっと気持ちの悪い話を聞いた。
取引先の部長さんを接待して、俺と上司と部長さんとで飲んでいた。
この部長さんが話好きで、面白い話を連発しちゃって
コッチが接待してるんだけど、立場を忘れて俺も上司も爆笑していたんだ。
そんな中で部長さんが話してくれたんだが、数年前にまだ課長だった頃、単身赴任で結構地方を飛び回っていたそうだ。
そういう時に住むのがワンルームとかのマンションが多かったらしい。
「そんな一人住まいでさ、週末とかになると淋しくなるじゃないか」
意味有り気にニヤリとして部長さんが言うと
上司も「そうですよねぇ」といやらしく言う。俺もニヤニヤ。
「だろ?で、オネエちゃんを呼ぼうと思ってな」
部長さんはポストに投函されていたピンク系のチラシをゴミ箱から引っぱり出して電話してみた。
出張サービスとかのアレ。
風俗とかさんざん通っていた部長さんだったけど、デリヘルとかは初めてだったので期待と緊張で待ってたところへオネエちゃんが到着した。
で、部長さんがドアスコープで覗くと、これが又いい女だった。
若くは無いんだけど美人。
「いや~大当たり」
って思ったんだって。で、早くも下半身ギンギンでもの凄くニコニコ
しながらドアを開けた。
女「○○さんのお宅ですか?」
「はい」と答えて部長さんがドアから出た。
開けたドアの横の壁に、もの凄い音を立てて何かがぶち当たった。
女の子の後ろから何かが飛び出して来たのを見たというより感じたという方が合っていた程の一瞬の出来事だったそうだ。
呆然としてる部長さんの足元に、血塗れになった男が倒れていたそうだ。
そのマンションは二棟建っていて、両方のつなぎ目にEVと階段の有るコの字型をしている。
ドアを出ると廊下は吹き抜けに面していて、向こう側のマンションの廊下が見える。
「屋上から、この吹き抜けに向かって男が飛び降り自殺したんだよ」
回転しながら落ちてきた男の両足が、ちょうど部長さんの部屋の前の廊下で手すりに掛かり、バウンドして廊下に飛び込んできたと言う事だった。