私の友人が体験した実話です。
友人Aには霊感もなく、普通の人です。
Aの実家のはす向かいには、Aと同い年のB、Bの弟と両親が住んでいました。
しかしBの家庭は崩壊していたらしく、Bは学校にも行かず援交をし、父親は働かず、
母親は近所付き合いはするものの、異様な奇抜な格好をしたりととにかくBの家は周りから浮いた家庭だったらしいです。
Bの弟は真面目に学校に通っており、私も彼の姿は見たことがあります。
ある冬の日、Aは悪夢を見て目覚めたそうです。夢の内容は、男が小屋で首を吊って自殺したというものでした。
目覚めると、Aの母親が朝から何やらあわてていたらしいです。Aが尋ねると、
『Bさんの家の父親が、首を吊って自殺し、B家が所有する古い小屋で遺体が見つかった』とのこと。
Aは、まさにB家の父親の死に様を予知夢として見てしまったのです。
私が思うに、Bの父親は、Aに知って欲しかったのだと思います。
自分の娘と同い年のAやAの家庭が、崩壊した自分の家族と比べ、うらやましかったのだと。
その話を聞いたとき、怖いという思いと、少しのせつなさを覚えました。