490 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日: 02/06/29 01:26
この間、ずっと忘れていた事を思い出しました。
前後関係は全く判らないのですけど、子供の頃住んでいた小さな町で、
他の子供五人くらいと何処かの家の壁に、ぎゅーっと掌を押し付けているんです。
で、そうしていると、いきなりずぼっと音がして、
私達が手を当てていた壁(立派な石造りのやつ)の一部分から、真っ黒でどろどろしたものが流れて来るんです。
しかも、私は極度の恐がりだったにも関わらず、
「やってやったぞ」みたいな高揚感があって、恐怖の色は微塵もない、という。
更に言うと、「これで●●ちゃんは大丈夫」みたいな事を考えているんです。
●●ちゃんに関しては、漠然と「時々遊んだかな?」位のことしか覚えていません。
これだけなら「夢だな」で済むんですが、
その壁に手を当てていた友達の中に私の遠縁がいて、先日、十五年ぶりくらいに連絡をとって来ました。
大伯母の葬儀についてだったので、ひとしきり話した後、
件の話をしてみたら、彼女も最近それを思い出したと言うのです。
で、私と同じ様に、長い事忘れていた、と。
しかも、おまけ話があって、私はそういう認識はなかったのですが、
例の出来事(壁に掌)の後、それをした子供の家は、次々に町から引っ越し始めて、
彼女が最後の一家族だったというのです。
それで、彼女と話して、
「これは『終わった話』だから、話してもいいし、むしろ話した方がいいんじゃないか」
って結論になりました。
いえ、実は理由は良く判らないんですけど、何か二人とも、物凄くそう強く確信していたんです。
但し、私達は二度とあの町に行かないと思います。
何か起こるのが怖いって言うんじゃなくて、「もうやるべき事はやったし」って感じ。
ええと、一応オカルトっぽく纏めておくと、
あの壁から出て来たどろどろを思い出す度に、私は「地獄」って言葉を連想します。
私や親戚の彼女は、至って普通に人生送ってますが。