俺が大学受験に向けて夜中まで勉強をがんばっていた頃の話。
あれは深夜の二時くらいだったかな?
きりの良いところまで問題集を解いた俺はいつもの気晴らしをするために外に出たんだ。
その気晴らしってのは素っ裸で町内をひたすら走り回るんだけど、その日は寒かったから凍傷にならないように靴下だけは履いて行ったことを覚えているよ。
気がつくといつもの公園についていて(当時その公園がスタート地点だった)さっそく素っ裸でジョギングを開始したんだよ。
そんで、しばらく走っていくと潰れた町工場があるんだけど、ちょうどそこを通り抜けるとき、俺は見てしまったんだ。
工場の薄暗い窓の奥で首吊り死体が揺れているのを・・・
俺はもう卒倒しかけたけど、ただごとじゃないことに気づいて急いで警察に連絡したんだ。
警察はすぐに来てくれたけど首吊り死体は見つからなくて結局気のせいってことでかたづいたんだけど、
後になって気づいたことがあるんだよ。
それはその死体が俺が家で脱いだ服と同じ服を着てたということ。