ごめんなさいごめんなさいってさ、お前よく謝るけど
あやまらなくていいよ
忘れていいよ
もういいよ
三年前。
親友が、そう言って笑う夢を初めて見たとき、僕は自分の浅ましさに泣いた。
許されたがっている自分の身勝手さを、彼に見透かされた気がした。
彼は僕を恨んでいない。
彼は許してくれている。
それを知ったあの日、彼が残したものを見たあの日、僕は早速そんな夢を見た。
なんて浅ましい。
彼が僕を許しても僕は許されてはいけない。
許さないのは、僕自身だ。
ごめんなさい。
謝らなくていいなんて言わないで
君を永遠に忘れないために僕は謝り続ける。
ライトを壊してしまったのは君じゃなくて僕なんだから。
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