上の部屋のおっさん

上の部屋のおっさん 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

俺は、あるマンションに住んでるんだが、二ヵ月くらい前、真上の部屋に人の良さそうな、初老のおっさんが引っ越してきた。
朝ゴミ出ししていると、『おはようございまぁす』と笑顔で挨拶してくれるんだ。

それから一ヵ月経った頃、夜中十一時くらいに、上のおっさんの部屋から、イーッ!とかアーッ!みたいな感じの奇声が聞こえた。
後はブルルッ、てよくわからない音。
そんな薄い壁でもないし、デカい音だと思う。
奇声は二時間程で止む。

はじめはテレビの音だろうなと気にしなかったんだが、その日から毎日続くのでさすがに辛い。
だから一週間くらい前に苦情を言いに行った。
朝笑顔で挨拶してくるし、話せばわかる人だとと思ったんだ。
俺も喧嘩腰じゃなく紳士的にすれば、ご近所トラブルにはならんだろと思って。

で、夜十一時頃、例の奇声が聞こえてきたんで、おっさんの部屋に行った。
ドアの前に来るとアーッ!とかイーッ!とか聞こえる。
やっぱりデカい音だ。
呼び鈴を鳴らしたらブルルッブルルッって音が近づいてきた。
なんだ?と思ってると、勢いよくドアが開いて、おっさんが物凄い勢いで首を横に振りながら、ブルルッブルルッって……

物凄い勢いなんだ。

しばらく呆然としてると、おっさん白目向きながら

イーッ! ブルルッブルルッブルッアーッ! ウーッ! ブルッブルルッ!

俺、すいませんって謝って逃げ出したよ。
自分の部屋に戻ってなんなんだあのおっさんって考えてると、ドアの外からブルルッ!って……

俺がガクブルだよ。

十分程でおっさん帰っみたいだが、俺は寝付けなかった。
怖かったけど、昼に用事があったんで、おっさんと遭遇しないようにいつもより早く家を出た。
漫画喫茶で時間潰すかなー、と思って家を出たついでにゴミ出ししてると、

『おはようございまぁす!』

見上げたら、いつも以上に笑顔のおっさんが顔を出してた。

今、俺は友達の家に泊まって引っ越しを考えてるよ。
今考えりゃ怖くないし、間抜けだな。
でも、怖かったんだ……

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