俺が小学校低学年のとき、
1980年頃。
当時住んでたとこの近くに公園があった。
ある日、友達と遊んでて帰りが遅くなったとき、公園のところを通ったとき、20歳くらいの人に話しかけられた。
「君、ちょっと聞きたいんだけど、ここはなんていうところなんだい?」
って聞かれた。
勿論(なに、この人デンパ?)みたいに思ったけど、当時警戒心もなかった俺は、地名を教えてあげた。
それでその日は帰ったんだけど、それからも何回か公園で会って、話したりした。
その人が言うには、
「自分は未来から来た」
といってた。
なんでも、その人は大学生だったらしいけど、ある日目覚めたらこの近くにいたらしい。
じゃあどうやって生活してるんだって話だが、小学生のアタマじゃそこまで考えていなかった。
それで、
「えー、嘘だよ。じゃあ証拠みせてよ」
と言うと、
「これくらいしかないけど」
と、タバコケースよりいくらか小さい機械を見せてくれた。
それは写真を撮ったり、歌を流したりできた。
確かラジオも聞けたはず。
他にも、電話やメッセージを送ったりできると言っていた。
勿論SFの世界から出てきたようなそれに、マジで興奮していたと思う。
俺はもっと未来の話を聞きたかったが、その日はもう遅かったので、
「また明日」
と別れた。
次の日、放課後すぐに公園に行ったが、その人はいなかった。
結局、それから二度と彼と会うことはなかった。
結局、彼はどこの誰か(聞いたが忘れた)、どうなったのかわからない。
本当に未来から来たのか、デンパだったのか、今となって知る術もない。。
それと、彼が持ってた機械は、多分携帯電話だったのではと思う。
大人になってケータイが出たときにマジで驚いた。
そうだとしたら、あの人は現在大学生の誰かなんだろう。
もし、どこの人か覚えていたら助けられるだろうけど、それもできない。